今回は、みんな大好きなブッフェを求めて、ベルビュー、レドモンド、サウスセンターのレストラン、4軒を訪ねてみました。寿司も含めた、日本食、中華料理、インド料理など、バラエティ豊かなブッフェをご紹介。
取材・文・写真:越宮照代、今井昌子、ハリー野本
Haiku – Sushi & Seafood Buffet 7548 164th Ave. NE, Redmond
☎425-376-2998
www.haikubuffet.com ランチブッフェ:月~木 11am~3pm、金~日 11am~3:30pm ディナー: 月~木 5:30pm~9:30pm、金~日 5pm~9:30pm ランチブッフェ料金:月~金 $14.95、土・日 $18.95、祝日 $19.95 ディナーブッフェ料金:月~木 $22.95、金~日 $24.95、祝日 $26.95
アジア料理の後には、充実した洋食ブッフェが控えている。ハム、ソーセージ、スペアリブは、どれも柔らかく、味が骨まで染み込んでいる。ローストビーフはジューシーで、肉の旨味が凝縮されているので、シーズニングは塩こしょうだけで十分。パスタ、フライドチキン、イミテーションクラブのベーコン巻など、子どもが喜ぶメニューも豊富なので家族連れにも好評なのが頷ける。 デザートには新鮮な果物やアイスクリーム、ミニケーキが並び、どれにしようかと迷ってしまう。記者のおすすめはマシュマロやストロベリーを、とろりとしたミルクチョコレートでコーティングするチョコレートフォンデュ。家族やグループで行くと、食後のひとときをより楽しく過ごせそうだ。
MizukiBuffet 17950SouthcenterPkwy,Tukwila
☎206-575-6988
www.mizukibuffet.net 営業時間:月~木・日11am~10pm、金・土11am~11pm 料金:ランチブッフェ:月~金$13.99、ディナーブッフェ:月~木$22.99、金$27.99、土・日終日$27.99
カニシカKanishka
レドモンドダウンタウンの一画に位置するカニシカは、今年で開店15年を迎える。セレクションの多いインディアン料理のランチブッフェとして、イーストサイドのIT系ビジネスマンだけでなく、地元住民の間でも高い人気を博している。
豊富なセレクションが人気の秘密
同店の自慢のランチブッフェは、常時14~15種類のメインディッシュ、3~4種のデザートに加え、アペタイザーとサラダが充実。取材当日も多くの常連客で混雑していた。 日本に8年住んでいたという日本語の達者なジェネラルマネージャー、ナリンダー・クマー(NarinderKumar)さんは、
開口一番「バラエティーに富んだメニューとクオリティを最重視しています」と言い、料理について丁寧に説明してくれた。
取材している間も人気料理は次々に品切れになり、キッチンから途切れることなく湯気を立てて銀色の容器が運ばれてくる。クマーさんによると、一番人気はチキン・ティカ・マサラ(Chickentikkamasala)。コリアンダーとマサラ(各種スパイスのミックス)で味付けしたクリーミーなトマトソースに、各種スパイスと一緒にマリネされたローストチキンがごろごろ入っている逸品だ。この日の特別メニューには、ピューレにしたマンゴーで風味よく煮込まれたマンゴーチキン(Mangochicken)も。香ばしくジューシーでボリュームたっぷりのタンドリーチキン(Tandoorichicken)、変わらぬ人気の羊肉カレー(Lambcurry)といった定番 肉メニューの他に、ミートボール風のベジタブル、マライ・コッファ(Malaikoffa)、一口サイズの野菜を香ばしくカラっと揚げたインド版天ぷらのパコラ(Pakora)など、ノンミート料理が並ぶ。 記者のイチ押しはサグパニール(SaagPaneer)。ホウレンソウベースの緑鮮やかなカレーに、サイコロ状に固めたインド特有のチーズ、パニールが混じっていてまろやかでコクがある上、繊維質に富んでヘルシーだ。それを、黄金色にこんがりと焼き上げられたガーリック・ナン(インド風パン)と一緒にいただくのが、なんともインド風。 ナンの種類はオニオン、ホウレンソウなどいろいろあるが、いずれもモチモチとした食感で、単品で食べても美味。ライスディッシュはもちろんだが、インド南部で食されている塩味の効いた蒸しパンのイドリ(Idly)や、米粉や豆粉で作ったクレープ、ドサ(Dosa)など、ちょっと珍しい副食が並んでいる。薬味はチャツネ各種、ピクルス、ライタなど。
カレーによく合うドリンクとデザート
ドリンクはマンゴー・パイナップル・ラッシー(Mangopineapplelassie$3.25)がおすすめ。ラッシーはヨーグルトをベースにした伝統的なインドの飲み物で、これはマンゴーとパイナップルの濃厚な風味がヨーグルトとミルクでマイルドにまとめられた贅沢なドリンク。まろやかな甘味がスパイスの辛さを中和してくれるのでカレーと相性がよい。とろりとした舌触りで、勢いをつけてストローを吸わないと飲めないほどリッチ。 デザートにも注目したい。この日はフルーツの他に、鮮やかなオレンジ色のマンゴーカスタード、キール(Kheer)と呼ばれるライスプディング、バ-ミセリヌードルを甘いミルクで煮てレーズンやナッツを加えたセイビア(Sevian)が並んでいた。ニンジン、牛乳、砂糖、スパイスにナッツを加えたインドの有名スイーツ、キャロットハルワ(CarrotHalwa)や、ミルクとハチミツから作った丸いドーナツをシロップに浸したグラブジャムーン(Gulabjamun)が出ることもあるそうだ。 取材中、あちこちからお客さんが近寄って来て「この店は味にばらつきがないので安心できるんです」「これ以上のセレクションを持つ店を他に知らないので、わざわざシアトルから来てるのよ」と太鼓判を押す人が後を絶たない。隣のテーブルでは会社員だという日本人女性2人が食事中で、「待たなくていいし、品目も毎回違っていておいしいので、2ヵ月に一度は来てます」「種類が豊富でお得感がありますね」と話してくれた。 オーナーの一人であるナビンダー・ギルさん(NavinderGill)は、「新鮮な食材の使用は当然のこと。お客様にはリーズナブルな価格で最高の食体験をしていただけるのが自慢なんです」と胸を張った。
Kanishka 16651RedmondWay,Redmond
☎425-869-9182
kanishkaofredmond.com 料金:ランチブッフェ:$11.99
営業時間:ランチブッフェ月~金11:00am~2:30pm、土・日11:30am~3:00pm ディナー毎日5pm~10pm
ベジタリアン&ペスクタリアン・タイ料理スコータイ SuKhoThaiVegetarian&PescetarianCuisine
8月にオープンしたばかりのタイ料理レストラン、スコータイでは、ランチタイム・ブッフェスペシャルをわずか$9.95で提供している。
タイ料理の定番と伝統料理が並ぶ
赤煉瓦をアクセントに用いた落ち着いた店内は、入った瞬間、ディナーでまた訪れたいと思ったほどシックな雰囲気。右奥の部屋にブッフェ用カウンターがあり、できたての料理が運ばれてくるところだった。カウンターには、スープ、前菜、メインディッシュ、デザートなど全部で10種類の料理が並び、別にサラダとフルーツ、ご飯のセクションがそれぞれ設けられている。 まずスープからトライ。レモングラス、マッシュルーム、トマト、トーフ、ココナツミルクが入ったトムカーベジ(TomKhaVeggie)は、トマトとレモングラスの酸味とクリーミーなココナツミルクが絶妙にマッチして食欲をかきたてる。後ろのテーブルから「このスープおいしい!」と言う声が聞こえた。本日のスペシャル、トムヤムトーフ(TomYumTofu)は、あっさりめのクリアスープでこれも悪くない。
タイに古くから伝わるという前菜のカレーパフ
(CurryPuff)は、ポテト、人参をカレーパウダー、塩こしょうで味付けし、ワンタンの皮で餃子のように包んで揚げたもので、さくっとした皮の中にはほっくり柔らかいポテトが入っていて、いくつでも食べられそうだ。 細い麺にタマリンドソースをからめた定番のパッタイ(PhadThai)の隣はカレーの風味がするパイナップルフライドライス(PineappleFriedRice)で、パイナップルの他にレーズン、グリーンビーンズ、ニンジンが入ってほんのり甘い。
具がゴロゴロ入っているカレー2種類
一番人気のイエローカレー(YellowCurry)の具は、パンプキン、ニンジン、タマネギ、カリフラワー。本日のスペシャルのレッドカレー(RedCurry)はズッキーニ、ニンジン、キャベツ、タケノコ、トーフ、バジル入りと、どちらも野菜がたっぷり。いずれのカレーも辛さは2つ星。ちなみにランチブッフェは、家族で楽しめるようにとスパイスは押さえてあり、ブッフェの中では2つ星が一番スパイシーだそうだ。 メインディッシュは3種類あり、この日は記者の大好きなナスの炒め物(Stir-FriedEggplant)が並んでいて大喜び。具はナス、タマネギ、ピーマン、厚揚げ、大豆と小麦から作ったベジミートで、チリペーストで辛みを付けている。味といい、野菜の調理加減といい、全てが完璧で、ぴりっとした大人の辛さが加わって満足度100%。クリスピーガーリックベジタブル(CrispyGirlicVegetable)は、唐揚げした野菜に砂糖と酢と塩こしょうで作ったソースがかかっていて、キャラメライズされたような味に仕上がっている。蒸し野菜のピーナッツソース掛けのラマ(Rama)はズッキーニ、ホウレンソウ、ブロッコリー、キャベツにピーナッツソースをかけたもので、温野菜とピーナッツソースがとても良く合う。
通常メニューにはシーフードも
デザートは餅米で作ったブラックスティッキーライスプディング(BlackStickyRicePudding)。タイ特有の小豆色の餅米で作ったプディングにココナツミルクがかかったものだが、これが絶品!主菜をたっぷりいただいた直後にも関わらずカップ一杯ぺろりと食べてしまった。 同店のランチブッフェはベジタリアン料理のみだが、看板に大きくあるようにペスクタリアン料理も出す。ペスクタリアンとは、野菜の他に、シーフード、乳製品、タマゴを使った料理なので、ベジタリアンだけでは物足りない人にもおすすめ。通常メニューにはサーモン、タラ、エビ、貝柱などの料理があり、ランチタイムでもオーダー可能だ。
SukhoThai Vegetarian&PescetarianCuisine 15045Bel-RedRd,Bellevue
☎425-401-0823
www.sukhothaibellevue.com 営業時間:ランチ11am~3pm、ハッピーアワー3pm~6pm、デイナー3pm~9pm