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地震のための防災グッズは必要?〜Editor’s Note スタッフこぼれ話

地震のための防災グッズは必要?

今年3月、日本政府により南海トラフ巨大地震の被害想定が13年ぶりに更新されたことがニュースとなった。実際、昨年8月に宮崎県の日向灘でマグニチュード7.1の地震が発生してから、日本での大地震への緊迫感は高まってきている。アメリカに暮らす私たちは地震を感じることが少ないため、なかなか危機感を抱きにくいかもしれない。しかし、環太平洋沖に位置するシアトルは、無関係とは言えないようだ。

カナダのブリティッシュコロンビア州からアメリカ合衆国カリフォルニア州北部にまたがる「カスケード沈み込み帯」では、過去7,000年の間に約300年から500年周期で地震が発生している。1700年1月にはマグニチュード9クラスの巨大地震がシアトル沖で発生し、その影響は8,000キロ離れた日本にまで及び「みなしご元禄津波」と呼ばれる津波が日本を襲ったというので、驚きだ。この地震により、ワシントン州とオレゴン州の海岸沿いに広がる針葉樹の森は一部1.8~2.4メートル沈下し、海水が浸入して木々が枯れ、ゴーストフォレスト化したと言われている。ちなみに、この3年後には相模トラフ沿いで元禄地震が、7年後には富士山が宝永大噴火を起こした。

耐震強度が不明の建物が多いシアトルで、同規模の地震が発生したらどうなるだろう。避難所や復興支援が日本のように行われるかは不透明だ。被害の程度にもよるかもしれないが、自宅避難となることを想定し、いざという時に備えておくと安心だ。

防災グッズは、普段使わないスーツケースに保管。アメリカにも防災グッズとして利用できる商品はあるが、一時帰国をした際は豚肉や鶏肉、牛肉不使用の非常食や、取手付きの貯水タンク、歯磨きシートなど使えそうなものを買い足している

 

まずは水!

調べて分かったのは、水の備蓄が1番大切だということ。ワシントン州緊急管理課は、1人当たり1日1ガロン(約3.8リットル)を、2週間分用意するよう推奨している。アパート暮らしではスペースが限られるため、コストコの500ミリリットル40本入りのペットボトルをとりあえずベッドの下に保管。でも、おそらく全然足りない(笑)。ストロー付きの携帯用浄水器も購入してみたものの、実際に使うとなると、ちょっと勇気が要りそう。

衛生用品

便座に取り付けられる、し尿処理用の大きな袋(中が見えにくい黒いもの)や凝固剤、ボディーワイプ、ドライシャンプーを購入してみた。もし断水したら、衛生対策が課題になりそうだ。ダイソーなどで購入できる使い捨ての圧縮タオルも便利なよう。

食糧

地震時はかなり動揺するはず。そんな時に心も胃も落ち着けてくれるのは食べ物だろう。登山用の簡易食や災害用アルファ米などの保存食は販売されているが、正直ちょっと足りなそう。 「ローリングストック」といって、缶詰やパスタ麺を日頃から多めに買い置きし、足りなくなったら補充をし続けると、買い占めが起きたときも慌てずに済む。

暖房・電源

アウトドア用に購入したポータブル電源、卓上ガスコンロ、カセットガスストーブ、充電式ランタンは、災害時の備えとしても心強い存在だと実感している。アウトドアの機会が多いシアトルで普段から使用し使い慣れておけば、頼れる防災グッズになり得る。ちなみに、手回し充電式ラジオ付き懐中電灯はアメリカのアマゾンでも購入可能だ。

ほか

一時帰国の際に、踏み抜き対策スリッパを購入。底が丈夫にできており、ガラスや釘が飛散した道を歩いても足の裏を守ってくれる。屋内が散乱しても避難できるよう、緊急用のホイッスルと一緒に寝室に置いてみた。電子決済が使えない場面に備え現金も準備しておきたい。SNSで「#防災ポーチ」というハッシュタグで検索をすると、外出先でも役立つアイテムなどあらゆるアイデアが出てきて参考になる。

小さな子どもがいる家庭では、紙おむつなどといった子どもの必需品の準備がさらに必要になるだろう。防災に役立つアイデアがある人は、ソイソースの「みんなの広場」のコラムでぜひ共有してほしい。

(ソイソース編集スタッフ)