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第51回シアトル国際映画祭(SIFF)〜特別レポート

第51回シアトル国際映画祭(SIFF)

取材・文:山本拓実

5月15日から25日にかけて、第51回シアトル国際映画祭(SIFF)が開催されました。1976年に創設されたこの映画祭は、現在では北米最大級の規模を誇るイベントです。

今年は「Escape to the Reel World(映画の世界への逃避)」をテーマに世界74カ国から集まった245本の作品が、シアトル市内および近郊の7会場で上映され、5月26日から6月1日までは一部映画がストリーミング配信された。

オープニング・イベントはパラマウント・シアターでの映画上映と、路上でパーティーが行われた。上映作品は、ゲイの若い小説家と彼の世話を受けながら共同生活を送る4人の高齢女性たちとの奇妙でユーモラスな日々を描いたアイルランド映画、『フォー・マザーズ』。上映中は会場のあちこちで笑いが起きていた。上映後にはシアター前のナインス・アベニューが封鎖され、トゥッタベラなど地元飲食店の屋台が並び、DJによる音楽に合わせて踊ったりと、にぎやかなパーティーが繰り広げられた。

会場のSIFFシネマ・アップタウン。上映回数が一いちばん多く、10日間で映画が117回上映された

日本人監督の作品も毎年上映されており、今年は黒沢 清監督の『Cloud クラウド』そら 音央ねお監督の『HAPPYEND』の2作品が上映された。筆者は『HAPPYEND』を鑑賞。舞台は監視社会化が進んだ日本の近未来都市。閉塞感に満ちた高校で自由を求めて反発する若者たちの友情と葛藤が描かれている。満席の会場からも作品への注目度の高さがうかがえた。

オープニング・ナイトの会場、パラマウント・シアター

最終日には、歴史産業博物館(MOHAI)でクロージング・パーティーが行われた。観客投票によって選ばれる「ゴールデン・スペース・ニードル・オーディエンス・アワード(観客賞)」ではニュージーランド映画『Tinā』が最優秀作品賞に輝いた。投票は上映後に配布されるバーコードを読み取って評価する仕組み。自分の一票が受賞作を決めるという参加感もSIFFならではの醍醐味だ。

オープニング・ナイトの会場にはレッドカーペットが敷かれ、写真撮影スポットも設けられていた

チケットは一般販売のほか、会員割引や回数券も用意されている。来年はぜひSIFFに参加し、お気に入りの一本を見つけてみてはどうだろうか。

Seattle International Film Festival
www.siff.net/festival