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草月流「スカルプチャーいけばな」パフォーマンス

13-Kawana Moscow 2014 _optいけばな草月流本部講師であり、インスタレーションアーティストとしても知られる川名哲紀氏のパフォーマンス「スカルプチャーいけばな」が10月3日、カークランド・パフォーマンスセンターで開催される。

同企画は、新しい生け花のありかたをより多くの人に見てもらいたいと願うシアトル周辺の草月流の有志が、グループ「Ikebana Power」を結成して実現したもの。

川名氏は、2005年頃から継続的にシアトルを訪れてワークショップを行い、生徒の指導に当たってきたが、今年は10年の節目にあたるということもあり、アメリカで初の一般公開舞台を披露することになった。川名氏の「自然を相手にした彫刻構成の造形」という、生け花の概念を大きく超えたパフォーマンスは、観衆に驚きと感動を与えるに違いない。

シアトルの草月流は、1962年後半に渡米直後の伊井愛子さんが地元の生徒の指導を始めたことからスタートしている。その後も地道な努力を重ねてシアトル支部を成立させ、続いてマーサーアイランド支部ができ、現在に至っている。

草月流生け花は、第二次大戦後の日本の荒れ野で勅使河原蒼風氏によって打ち立てられた。生け花をアートとしてとらえ、欠けた茶碗に花を生けても「アート」だという、既存の生け花界のコンセプトを打ち破る異端児として出現した勅使河原氏は、日本の総合芸術家としてフランスを始め世界に前衛的な「日本のいけばな」を発信した。

草月流初代の勅使河原蒼風亡き後は、二代目勅使河原霞、三代目勅使河原宏がそれぞれ後を継ぎ、現在は勅使河原茜氏が家元を務める。三代目勅使河原宏氏は、映画監督、陶芸家、画家、書家などの分野で活躍する総合アーティストとして知られた人であり、川名氏は三代目家元のもとで修行を重ね、強く感化されている。

「地球の鼓動を聞きながら自然界の生命体を理解し、創造力に結びつける」をモットーに、川名氏は世界各地で自然の美を生かした壮大な作品を作り続けている。

アメリカではシアトルが初めてのパフォーマンス。この機会をぜひお見逃しなく。(文責:岡田光子)

日時:10月3日(土)1:30pm

場所:Kirkland Performance Center

350 Kirkland Ave., Kirkland, WA 98033

問合せ:www.ikebanapower.org

チケット:$35