だれでも来なっせ!
シアトル熊本県人会
夏のピクニックに集まったシアトル熊本県人会のメンバーと参加者たち。子どもから大人まで、世代を超えた交流の場となった
1907年に設立されたシアトル熊本県人会は120年近い歴史を誇る。現在およそ150人が所属し、熊本出身者はもちろん、他県出身者や日本文化に関心のある人まで幅広い人々が集う。
同会が大きな転機を迎えたのは、13年前、カルビン・テラダさんが会長に選出された時のこと。当時は中心メンバーの高齢化に伴って県人会の規模も縮小し、先行きの見えない状態が続いていた。前会長から「一番良いと思う道を選んでください」と背中を押されたカルビンさんは、次の100年も続く組織にしようと決意。会員主体の運営に切り替え、理事にアイデアを共有しやすい環境を整えた。さらに、熊本出身者に限定せず、日本が好きで仲間をつくりたい人なら誰でも歓迎するオープンな体制へと舵を切った。
近年は若いファミリー層にも参加してもらおうと、めぐみ保育園と協力し子どもたちが新年会で歌を披露する機会を設けている。さらに、他県人会とのコラボイベントのほか、学術やビジネス領域で人と人とのつながりを推進する米日カウンシル(US-Japan Council、USJC)との連携も開始。同組織に不足していた文化的なつながりを補う形で、新年会を通じた文化体験の機会を提供している。シアトルに移住してきた新1世の家族も迎え入れ、会員層が若い世代にも広がっている。活動の柱となる三大イベントも、時代に合わせて進化させてきた。新年会に加え、夏のピクニックでは各世帯がお弁当を持参する形式から料理を持ち寄るポットラック形式に切り替え、運動会のような玉入れや水風船リレーなど、子どもから大人まで楽しめる企画も取り入れた。秋のバスツアーでは、行き先を大人向けのカジノから家族向けのノースウエスト・トレックでのピクニックや、オリンピック音楽祭、マンハッタン計画国立歴史公園(ハンフォード・サイト)、そしてオレゴン日系アメリカ人博物館に変更。今年は、広島クラブとの合同企画によるベインブリッジ島訪問が含まれる。この島は、第二次世界大戦中に大統領令9066号の影響を受けた最初の家族たちが、立ち退きを強制された場所でもある。こうした催しは、多世代の家族が共に過ごしながら日系アメリカ人の歴史を学ぶ機会を提供する。シアトルで育つ子どもたちが、日系人としてのアイデンティティを育む契機にもなっているという。
県人会の意義は、先祖がリスクを負って渡米し、築き上げた暮らしや絆を誇れる形で次世代へ受け継ぐことにある。「誰もが居場所を必要としているからこそ、次の世代へともしびを継いでいくことが活動の核になる」とカルビンさんは語る。日系4世で、新1世の母を持つ彼にとって、県人会は文化活動を通じて自らのアイデンティティーを育むうえでも大切な場であった。同会での交流は、アメリカで育つ次世代へ日本の文化や精神を伝える役割も果たしている。ほかの日系団体と協力しながら、次の100年を見据えて変化を続ける熊本県人会。これからも日系コミュニティーにとって、日本文化に触れ、人と出会う温かな場であり続ける。
年会費:$20 ※1世帯の年会費$40
問い合わせ:calterada@comcast.net, 206-601-2079
ウェブサイト: www.kumamotokenjinkai.org
FB: Seattle Kumamoto Kenjin Kai
シアトル熊本県人会では令和8年熊本地震の義援金を受け付けており、寄付希望者はティナ・テラダ氏(tina@nwrealtyconnection.com)まで問い合わせを。














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