「いちゃりばちょーでー」の心でつながる
ワシントン州沖縄県人会
新年会に集まったワシントン州沖縄県人会のメンバーと参加者たち。世代を超えた交流の場となった
ワシントン州沖縄県人会(OKK)は1980年に設立され、今年で46周年を迎える。現在は約350世帯、会員とその家族を合わせて800人以上が参加する、ワシントン州最大の日系県人会だ。シアトル近郊を中心に、ベリングハムからオリンピア方面まで広い地域に会員が暮らし、沖縄出身者やその家族、二世・三世の日系人、沖縄文化に関心を持つ人々が集まっている。
県人会が大切にしている言葉に、「いちゃりばちょーでー」がある。「一度会えばみな兄弟」という意味を持つ沖縄の言葉だ。沖縄にルーツがある人だけでなく、沖縄で暮らしたことがある人、音楽や踊りをきっかけに興味を持った人、ただ「沖縄が好き」という人も歓迎する。会長の上原朝之さんは「沖縄が好きという気持ちがあれば、どなたでも歓迎しています」と話す。初めて来た人にも自然に声をかけ、輪の中に迎える。その気取らない温かさが、同会の大きな魅力だ。
活動の中心にあるのは、沖縄文化を「見る」だけでなく、全身で体験してもらうこと。新年会、サマー・ピクニック、ウチナーンチュの日、忘年会などの恒例行事では、エイサーや琉球舞踊、三線の演奏が披露され、沖縄料理を味わう機会も。特に新年は最大のイベントで、遠方からも多くの会員が集まる。最後は会場全体でカチャーシーを踊り、子どもからシニアまでが同じ輪の中で笑い合う。音楽を聴き、料理を食べ、体を動かしているうちに、自然と沖縄の空気に包まれていく。
2026年新年会で披露された三線演奏とエイサー。沖縄の音と踊りが会場を盛り上げた
上原さんが大切にしているのは、人と人が気持ちよくつながれる場所をつくることだ。世代も背景も違う人が集まれば、意見が分かれることもある。それでも、まずは「NO」と言わず、一つの意見として受け止めるよう心がけているという。考えを言葉にしてもらうことで、少しずつ会話が生まれ、今では老若男女問わず、自由なアイデアが自然と出てくるようになった。そうした柔らかなやり取りの積み重ねが、同会の温かい雰囲気を支えている。
次世代への継承にも力を入れている。若い世代に文化を一方的に「教える」のではなく、「もっと知りたい」「やってみたい」と思えるきっかけをつくることを大切にしている。三線やエイサーの活動では、楽器の貸し出しも行い、沖縄の先生とオンラインでつながって学ぶ機会も設けている。子どもたちは舞台に立つ経験を通して自信を育み、仲間とのつながりも深めていく。文化を守るだけでなく、人が育ち、関係が育まれていく場所でもある。歴史を大切にしながら、新しい時代に合った県人会をつくることも、上原さんの目標だ。シニア世代に向けた紙の案内を残しつつ、ウェブサイトやSNS、オンライン登録も活用し、より参加しやすい環境づくりを進めている。気軽に参加できる開かれたコミュニティーであり続けることも、大切な思いの一つだ。
県人会は、沖縄を離れて暮らす人にとってふるさとを感じられる場であり、二世・三世にとっては自分のルーツを知る機会にもなる。沖縄にルーツがない人でも、新しい仲間と出会い、沖縄文化に触れることができる場所だ。「沖縄が好き」という気持ちがあれば、もう仲間。まずは気軽に県人会を訪れ、いちゃりばちょーでーの心に触れてみてほしい。
会費:$20 ※一世帯の年会費
問い合わせ:okkwa.uehara@gmail.com
ウェブサイト:https://okkwa.org
instagram: @okkanshin














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