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ワシントン州和歌山県人会〜県人会特集2026

120年の歩みを次世代へつなぐ
ワシントン州和歌山県人会

和歌山で開催された青少年交流プログラムに参加したメンバーたち

ワシントン州和歌山県人会/シアトル紀州クラブは、創立120周年を迎えた歴史あるコミュニティーだ。今年5月に会長に就任したディロン・ブラウンさんは、15年以上にわたり同会に関わってきた。自身も和歌山に約4年間暮らした経験があり、パートナーの真里亜さんとも和歌山で出会ったという。ディロンさんにとって和歌山は単なるゆかりの地ではなく、人生の大切な出会いが生まれた場所でもある。

同会を長年支えてきた前会長の佐々木タヅエさんは、シアトル桜祭りをはじめ、地域の日本文化活動にも深く関わってきた。現在は10名の理事を中心に、シアトル近郊のさまざまな地域から会員が集まる。和歌山出身者やその家族だけでなく、和歌山で暮らしたことのある人、文化や土地に関心を持つ人も歓迎している。つながり方は人それぞれでも、「和歌山が好き」という気持ちがあれば、自然に輪の中へ入っていける温かさがある。

会の英語名にも使われる「紀州」は、現在の和歌山県を中心とする地域「紀伊国きいのくに」の別称。徳川御三家の一つとして知られ、現在も梅の産地として全国に名を知られている。和歌山の魅力は、ワシントン州にもどこか通じるような、海から山まで広がる豊かな自然にもある。高野山や熊野三山などの世界遺産は、都会とは異なる静けさと精神的な安らぎを与えてくれる。紀州梅や湯浅の醤油、魚介、ラーメン、日本酒など、多彩な魅力にあふれている。こうしたふるさとの歴史や文化、食の魅力を共有し、次の世代へ伝えることも県人会が担う大切な役割だ。

創立120周年を前に、和歌山県関係者を迎えて行われた交流の様子。県人会の長い歩みとつながりを感じるひとときとなった

今年2月には創立120周年を記念する式典を開催した。和歌山県の友井康典副知事をはじめ、県庁や県議会、関係団体の代表者らも出席。先人たちが築いてきた歩みをたたえるとともに、和歌山県との強いつながりを改めて感じる機会となった。また、代表団はワシントン州で活躍する和歌山ゆかりの女性たちを紹介する展示企画「Wakayama Washington Women Wonders」も訪れた。文化や仕事を通じて、それぞれの形で和歌山とのつながりを育んできた人々の姿が、会の歴史に新しい彩りを添えた。

主な活動には、食事会、夏祭り、新年の餅つきなどがある。集まって食卓を囲み、季節の行事を楽しみながら、和歌山の歴史や文化に触れる時間を大切にしている。また、約5年ごとに和歌山県で開催される交流イベント、「和歌山県人会世界大会」にも参加している。次回大会は2028年の予定だ。世界各地の県人会メンバーとふるさとで出会う機会は、海を越えて続くつながりを実感できる特別な場となっている。昨年は和歌山県が若手リーダーの育成を目的に初めて開催した「在外和歌山県人会次世代リーダーズの集い」に高校生代表を派遣するなど、若い世代へ思いをつなぐ取り組みも進めている。

120年にわたる長い歩みは、誰か一人の力ではなく、何世代にもわたる人々の思いによって受け継がれてきたものだ。和歌山に家族のルーツがある人も、住んだことがある人も、まだ行ったことはないけれど興味がある人も、同会は広く歓迎している。ディロンさんは読者に向けて、「和歌山にいこら! 和歌山に興味のある方からのご連絡をお待ちしています」と呼びかける。シアトルから和歌山へ、そして次の世代へ。小さな出会いの積み重ねが、これからの紀州クラブを形づくっていく。

ワシントン州和歌山県人会/シアトル紀州クラブ
Seattle Wakayama Kenjinkai / Seattle Kishu Club