いい加減にやる癖
◀︎ なかなか開けられないスーパーのビニール袋。ネットで調べたら、両手のひらで挟んで、もみもみすれば良いとのこと
年々、簡単な動作でも前よりせかつくようになった。「これを急いでやらないと時間がなくなる」という思いが頭にあり、「急いては事をし損じる」こと度々。たとえば、スーパーに備わるビニール袋や絆創膏の包みを素早く開けようとすると意外に難しい。勝手にアップデートしてしまうパソコンや携帯電話への対応、しょっちゅう出てくる詐欺まがいの情報の処理に時間がかかり、くやしい思いをすることも。
絆創膏は開け口が付いているものと、付いていないものがあるので要注意 ▶︎
車の運転にしても、以前は普通にできたが、今では集中しなければと構えてしまう。ついズルをして相棒のジェームズに代行してもらうことも。こうなると何をするのも億劫に。自己分析すると、「この動作・作業は前に失敗したな」と感じる時ほどグズグズする。気持ちばかり焦って、行動が付いてこないのだ。
◀︎ 卓上式の小型エアーフライヤー付きオーブントースターを使うわが家。オーブン料理で「上段に野菜を、下段に肉を」などと途中でわかっても、1段しかないので不可能。レシピは最初にひと通り読んでから調理を始めないと、途中でおかしくなりがち
商品の組み立てにしても、説明書を読むのが面倒なうえに、昨今のハイテク機器などは仕様が複雑でひと苦労。説明書は字が嫌になるほど小さく、何ページもあるが、ちゃんと読まないと試行錯誤を繰り返す羽目になる。非英語圏製だと、英語がさらにわかりにくい。
▼バンクーバーで急に淡いピンクの桜が街中で開花。うれしくなるのは皆同じ
何にしても「これをやらなければ次に進まない」とあきらめ、取りかかるしかない? あるいは、同じ「煩わしい」作業でも、ポジティブに挑戦する気持ちに切り替えればいい? ピックルボールではボールが来るたびに気を張る? 要はディテールにこだわること、なのかもしれない。工芸家などは、その道を究めるために細部まで気を配り、一瞬一瞬が勝負。毎日の些細なことでそれをやっていては疲れそうだが、そういう考えが自然に身に付くようになればいいのかな。
▼週1度の社交ダンス。まさか自分も踊るシニアの輪に加わるとは夢にも思わなかった
バンクーバーの日本語月刊誌『ふれいざー』に、こんな記事を見つけた。「人間は意図を持たずにいると、習慣で昨日までの自分を繰り返し昨日までの解釈と捉え方で現実を過ごすので、気が付けば同じ考え、同じ感情、果ては同じ経験を体験し続けます」。日々、自分の考えに意識を向け、自分のためになるポジティブな命令を身体へ送ることが大事という。まさに老後の心得?
▼簡単なことでもマルチタスクは失敗のもと。いつだったか、右手にコーヒー、左手に水筒を持ち、台所からデスクに移動した際、利き手でない左手の水筒を先に置こうと判断したことで、右手のコーヒーが少し傾いてしまい、結局こぼしてしまった
▲ 商品の説明書は長たらしくて、読みたくなくなる。上図のコンビネーション・ロックの説明書に比べ、下図のイケアの説明書は図式でわかりやすい