シアトルで増え続けている「麺」のお店。今回は、夏においしいラーメン、冷やし中華、手打ちそばが食べられるお店をご紹介します。
取材・文：小村侑子、ハーモニー・ケリー、室橋美佐、小林真依子、吉田雛子

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北京

ベルビューで本格中華の手打ち麺が味わえるのが、ノースアップウェイ沿いにある「北京」。中華系韓国人オーナーが30年以上も経営している同店では、日本人好みの中華料理が楽しめる。テーブルにつくと、まずは中華キムチやザーサイなどの小皿をサービスしてくれるのが嬉しい。

同店の超人気メニューが「高菜ラーメン（$10）」。出てきた瞬間、そのボリュームに驚かされる。しょうゆベースの鶏ガラスープに、高菜、豚肉、千切りタケノコ、ニンニクを炒めた中華あんがたっぷりとかけられている。手でしっかり揉み込んでいるという豚肉は柔らかくジューシー。小麦と米を調合して店内で手打ちしたストレート太麺は、もっちりとしたコシがある。箸を進めるほどに高菜と豚肉のコクのある中華あんが麺に絡む。唐がらしがピリリと効いてビールが何杯でも進みそうだ。

夏季限定の「スープ冷やし中華（$15）」は夏の目玉メニュー。氷入りの冷えたスープは、甘酢の酸味が食欲をかきたてる。トッピングには、エビ、イカ、ホタテなどシーフードの他、チャーシューや野菜がたっぷり。こちらも麺は自家製手打ち麺。「麺とコリコリのクラゲを一緒に食べるのがおいしいでしょう！」とオーナーのリサさんが言う通り、冷えたスープにコシのある麺とクラゲの食感がたまらない。大盛りのクラゲに絡むピーナッツソースが、さっぱりしたスープのアクセントになっている。暑い夏にぜひ試してもらいたい一品だ。