実りの秋、食欲の秋、到来。日本人の舌と胃袋を満足させるのは、やっぱり日本食!
シアトル界隈の店からおすすめの品々を紹介してもらいました。読者特典もお見逃しなく。
取材・文:室橋美佐、磯野 愛、上田あずさ、ハーモニー・ケリー、ハントシンガー典子、栗原澄也
コッカク Kokkaku
~一流日本人シェフが焼き上げる和牛ステーキを気軽に楽しむ~
※2018年10月31日(水)まで。
ユニークな店名は「骨格」から。牛1頭を余すことなく、無駄なく食べるという意味が込められている。肉はもちろん、骨もスープストックに使うなど、牛のうま味をあらゆる方法で提供する。今年の夏から厨房を仕切るのは、世界の一流ホテルでのシェフ経験を持つ中曽根一聡(かずとし)料理長。マンダリン・オリエンタルやニューオータニなど都内ホテルではイタリアンを、シンガポールのマリーナベイ・サンズでは炭火焼料理店で「肉」料理を極めてきた。今秋、中曽根料理長の下でメニューが一新され、そのセンスと技術が生かされた、和とイタリアンが融合する料理が並ぶ。
ステーキは、予算と好みでチョイスできる。「脂のジューシーさを堪能できる日本産の霜降り肉、肉本来の味を楽しむアメリカ産和牛、それぞれのおいしさがあります」と説明するのは、杉本雄太オーナー。ウォーリングフォードで、石庵とラーメンマンを人気店に育て上げ、昨年7月、このコッカクを
オープンした。「自分の大好物であるステーキを主役にしたのが、この店。最上級の肉を気軽な価格帯で食べられる場所をと、日本風のステーキハウスをテーマにプロデュースしました」と、笑顔を見せる。
人気のステーキ・メニューは「アメリカ産神戸牛ザブトン・ステーキ」($28/8オンス)と、「プレミアム・アンガス牛ニューヨーク・ステーキ」($25/12オンス)。2日前までの予約でのみオーダーできる宮崎産の「A5ランク和牛ステーキ」($60/4オンス)も、特別な夜におすすめだ。全てのステーキ・メニューには、ニンニクとトマトの丸焼きグリル、そして自家製ステーキ・ソースが添えられる。牛肉以外では、「地鶏のフライド・ハーフ・チキン」や「ポーク・テンダーロインのとんかつ」(各$18)も人気。
また、特筆すべきはクリエイティブな前菜。「和牛フォー・ウェイズ」($15)は、日本産A5ランク和牛の刺身と寿司、そしてアメリカ産和牛の切り身を、2種類のタルタルでいただく。「フォアグラのブリュレ」($13)は、ワイン片手にゆっくりと味わいたい逸品。「エビとマッシュルームのアヒージョ」($8)は、ハッピー・アワー(毎日4:30pm~6:30pm実施)では$6になる。「今後は、モツやタンなど、アメリカでは食されない部位も、少しずつメニューに加えていきたい」と、中曽根料理長。肉好きな日本人は要チェックの新レストランだ。
コッカク Kokkaku
2208 N. 45th St., Seattle, WA 98103
営業時間:4:30pm~10pm(日~9pm)
定休:火
☎206-588-1568
ウェブサイト: www.kokkakuseattle.com