シアトル地域レドモンドを拠点に活躍するプライベート・トレーナーの島田耕太さんが、自宅でできるトレーニング法を解説します。
🏋️お腹周りの脂肪はストレスから🏃
血行改善や皮膚・筋肉の弾力性向上などが期待できる腹筋のエクササイズ。しかし残念ながら、それだけではお腹周りの脂肪は落ちません。ストレスを抱える方は、お腹周りに脂肪が蓄積しがち。仕事、人間関係、食事、運動と、ストレスの原因はさまざまですが、たとえば食事では、体に合わないものや健康に適していないもの、アルコールとカフェインの頻繁な摂取が、消化器官などへのストレスとなってしまうことも。
運動もやり過ぎると逆に身体が回復せず、やっているのに効果が出ないまま、ストレスだけがたまっていきます。筋トレは「ちょっとキツイ」と感じるくらいが◎。2、3時間かけてカロリーを消費しようとするより、30~60分程度で筋肉を刺激していくほうが筋肉増や脂肪燃焼につながり、ストレスを緩和できます。
体脂肪を減らしながら、体脂肪を蓄積させない方法もあります。もちろん、食習慣の改善やエクササイズは大切ですが、どうしても飲酒や食べ過ぎを避けられない日も出てくるかと思います。そんなとき、もしスケジュールが事前に把握できていれば、対策は可能です。
ひとつは、事前に軽く10~20分ほどの筋トレをしておくこと。そうすれば、少々食べ過ぎても太る確率は低減します。さらに、飲酒時にはナイアシン(ビタミンB3)のサプリを活用。アルコールの分解が早まり、飲酒後の睡眠の質を向上させ、二日酔いの防止に。ナイアシンは食事からも摂取できますが、量が少ないので、サプリで補うのがおすすめです。
お腹周りのトレーニングと言えば、体幹エクササイズですが、そもそも体幹にはどんな役割があるのでしょうか? まず、背骨のサポートが挙げられます。物を持つ、階段を上る、歩く、座るなど、どんな動作でも背骨の自然なS字カーブを安定させることで、筋肉、関節、神経の流れの正常な状態が保てます。そして、呼吸の確保も大事な役割。S字の姿勢を維持できないと、呼吸がちゃんとできません。体を丸めた状態と正した状態で深呼吸してみれば、その差は明らかです。
右の体幹エクササイズでも、意識したいのは呼吸しやすい姿勢。紹介する呼吸法は、ほかのエクササイズにも有効です。
今月のトレーニング
STEP 1
プランク 深呼吸10回を3セット
体幹エクササイズの基本、プランクです。時間は設定せず、呼吸の回数を目安に行います。理想は、腕を伸ばした状態の写真左。別のエクササイズにつなげやすいというメリットがありますが、写真右の姿勢でも問題なし。鼻から吸った量よりも口から吐く量が多くなるように深呼吸しましょう。
STEP 2
ツイスト 15回を3セット
プランクの応用です。腕を伸ばした状態でのプランクから、右膝を左肘、左膝を右肘のほうへ交互に動かしていきます。体が丸まって呼吸が乱れないように注意。息を止めず、呼吸に合わせながら行います。手を床に置くのが難しい方は、ソファー、椅子、テーブル、壁などを使い、負荷を軽減してください。
STEP 3
マーチ 15回を3セット
同じくプランクの応用。2とは違い、腕を伸ばした状態でのプランクから、右膝を右肘、左膝を左肘のほうへ交互に動かします。姿勢は真っすぐの状態を維持し、しっかりと呼吸を続けましょう。手を床に置いた姿勢を取りにくい場合は、ソファー、椅子、テーブル、壁などで負荷を軽減することも可能です。
※健康上の不安がある場合は、必ず医師に相談のうえ行うようにしてください。
写真クレジット:Kota Shimada
※同記事は、インディアナ州立大学でエクササイズ・サイエンス修士を取得し、フィットネスおよび栄養コーチングの指導を行う島田耕太さんが、資料や経験を元に執筆したものです。
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