BCAに聞く：子どもの新しい学年、親はどんなサポートができる？

新しい学年を迎えるに当たり、子どもたちは、どんな先生かな、友だちはできるかなと、期待で胸を膨らませると同時に、半分は心配でドキドキしていると思います。実は先生方も、夏休み中はドキドキしながら、子どもひとりひとりの名前を書いたり、教材をそろえたりと、新学期の準備に追われています。最初の1週間はどちらにとっても大切な時期です。

親として子どもの様子をよく観察し、笑顔があるか、よく食べてよく寝ているか、自分から学校の様子を話してくれるかなど、特に気にかけてみてください。ただ「今日はどうだった？」「お友だちはできた？」「先生はどう？」というような、せっかちな質問は避けましょう。「ママやパパも大変だったよ」などと子どもに話しかけ、不安を抱えているのが自分ひとりでないことも教えてあげてください。

現地校ではこの時期、「カリキュラム・ナイト」が行われます。これは年度初めの夜に保護者向けに開催される、先生とのクラス懇談会のようなもの。担任の先生の紹介、1年間のカリキュラム、クラスでの決まりごとなどについて説明があります。子どもが通う学校をよく知るためにも、できるだけ両親そろって出席しましょう。このほかにも、現地校ではいろいろな行事があります。学校から送られてくるお知らせやメールを注意して読み、できるだけ参加すると良いでしょう。子どもたちが現地の友だちを作るように、親も現地の友だちを作って、情報交換したり、子どもたち同士を遊ばせたりして交流することも大切。日本と違って、自分から出て行かないと何も起こらないので、両親の積極的な働きかけが必要です。土曜日の午後、子どもたちを遊ばせる場を作るのも良いと思います。

そして英語学習においては、アメリカの小学2年生が日本の中学英語レベル、小学3年生が高等学校、英検2級レベルです。生活英語だけではとても追い付きません。たくさんの英語の本を読んで、多くの単語を習得することが必要です。ベルビュー・チルドレンズ・アカデミー（BCA）では、独自のフォニックス教材を開発・使用し、4歳でチャプターブックを読んでいます。早い時期に本を読めるようにして、単語力を養成します。ある程度読めるようになったら、日本式の英語文法をおさらいします。国語のように、何がなんだ、何がどうする、の2種類の構文と文の飾り付けがわかれば、英文を創作でき、話せるようになります。できるならば小学2年生までに、日本式の簡単な中学英語文法を見直してあげてください。

日本の算数・数学教材は、現地に比べてレベルが高いので、小学4年生までは日本の教科書で学習しておくことをお勧めします。日本の九九は歌のように幼稚園くらいから口ずさんでいても大丈夫。そして、小学5、6年生では算数の進度が現地と入れ替わります。日本の教科書が割合や変化、応用問題を解くのに対し、現地は計算問題が主で早く進んでしまうためです。ここでしっかり小学5、6年の応用問題を押さえておくと、中学や高等学校で楽に学習できます。「英語は苦手だけど、算数や数学はできる」というように、クラスのみんなから認められる得意分野を作ることも大事です。

最後に、いちばん大切なのは、ひとりひとり違う子どもたちを比べることなく、いいところをどんどんほめてあげることです。子どもたちは小さな体で毎日、学校で頑張っています。温かく何でも話せる家庭を作り、子どもたちを応援してあげてください。