ウィング・ルーク博物館で7月9日から始まったのは、ブルース・リー財団とリー氏の娘であるシャノン・リーさんの協力で実現した、ブルース・リーの哲学の源流をたどる新しい没入型展示。前日に開催されたメディア・プレビューで、早速体験してきました。
取材・文:本田絢乃
伝説のアクション・スター、ブルース・リー氏が熱心な読書家だったことはあまり知られていないかもしれない。今回、ブルース・リー財団とのパートナーシップにより、2,800冊を超える蔵書がウィング・ルーク博物館で管理・展示されることになった。新展示「Be Water, My Friend: ブルース・リーの教え」は、このコレクションを元に構成されており、学びの中からリー氏がどのように人生哲学を形成していったのかを紐解く、ファンにはたまらない内容だ。
「本のタイトルに目を通すと、さまざまな分野の本を読んでいたことがわかります。ほとんどの本にアンダーラインが引かれ、余白に自身の成長記録を残していることも注目すべき点でしょう。つまり、父は積極的に本を読んでは自己研鑽し、その知識を人生に役立てようとしたのです」とシャノンさんは説明する。
会場には、リー氏が武術の根本として大切にしていた言葉「Be water, my friend」にまつわる本や資料も。さらに奥のスペースでは、デジタル技術を駆使したインタラクティブな体験でリー氏の思考に入り込める。床に映し出された水面に足を踏み入れると、下線が引かれていた文章の一部と著者が浮かび上がり、それが正面スクリーンの写真や映像を通してリー氏の人生とリンクする仕組み。これからリー氏の生涯を後世に伝える場として、常設のブルース・リー・ギャラリーとなる予定だ。
Be Water, My Friend: The Teachings of Bruce Lee
場所:Wing Luke Museum 719 S. King St., Seattle, WA 98104
開館時間:10am〜5pm 定休:月火
料金:一般$17、62歳以上$15、13〜18歳$12.50、 5〜12歳$10、4歳 以下無料
問い合わせ:☎️206-623-5124、visit@wingluke.org
詳細:www.wingluke.org