アメリカ大統領選挙の仕組み
アメリカの大統領選の仕組みはとっても複雑です。そこで大まかな流れがつかめるよう表にしました。
キーワードの解説を入れています。「ややこしいなあ」と思われるかもしれませんが、知っていくと面白くなります。
予備選挙(基本的に党員のみが参加可能)
2月~6月 | 共和党・民主党の大統領候補者選びの期間 (共和党・民主党内で「予備選挙」または「党員集会」が、全米各州で行われる。) | |
6月7日 | 共和党予備選挙終了 | |
6月14日 | 民主党予備選挙終了 | |
7月 | 共和党・民主党で全国大会が開催される (正式に両党の大統領候補者が発表される) | |
7月18日 | 共和党全国大会 | |
7月25日 | 民主党全国大会 |
●予備選(Primary)とは
共和党・民主党が各党の大統領候補を決めるプロセスのこと。約4カ月にわたり、その間、州ごとに党の代議員を選ぶための選挙(これも予備選と呼ぶ)または「党員集会(Caucus) 」が行われます。選挙になるか党員集会になるかは州によって異なります。党員集会では通常、党員の議論で代議員が決められます。
代議員候補者は、誰を大統領候補者として支持するか公表しています。有権者は自分が支持したい大統領候補者を支持する代議員に投票します。投票の結果、全国で選ばれた代議員の過半数以上の支持を得た人が党の大統領候補者に選ばれます。
●各党の全国大会
7月に全国党大会が行われ、ここで代議員が投票して党の大統領候補者を選びますが、これは形式的なものです。なぜなら、先の代議員を選ぶ選挙によって結果は分かっているからです。
本選挙(選挙権を持つ一般市民全員が参加)
7月~11月 | 共和党・民主党の大統領候補者の対決の期間 | |
9月26日 | 1回目 ・大統領候補ディベート | |
10月4日 | 副大統領候補ディベート | |
10月9日 | 2回目 ・大統領候補ディベート | |
10月19日 | 3回目 ・大統領候補ディベート | |
11月8日 | 本選挙 一般投票 (大統領選は間接投票で、有権者は、有権者の支持する候補者を支持する選挙人に投票することになる) | |
12月19日 | 選挙人集会 (本選挙で選ばれた選挙人が次期大統領を選ぶ) |
●一般投票11月8日
予備選挙で選ばれた各党の大統領候補者2人の一騎打ちが7月から始まり、11月8日でクライマックスを迎えます。有権者はどちらの大統領候補を支持するかを投票しますが、候補者に直接投票するのではなく、自分が選んだ候補者を支持すると表明している選挙人(Electoral)を選ぶことになります(ややこしいです!)。つまりアメリカの大統領選挙は間接選挙です。ただし、選挙人は大統領として誰を支持するか公表しているので、直接選挙とそれほど変わりありません。この投票によって各州の選挙人が選出されます。選挙人の数は州によって決まっており、今年は一番多いのがカリフォルニア州の55人。ちなみにワシントン州は12人です。全国の選挙人数は538人です。ここで覚えておきたいのが、州の過半数以上の選挙人を獲得すると、その州の選挙人を総取りできるということです。例えば、カリフォルニア州で28人の選挙人の票を獲得すると55人全部を獲得したことになり、選挙戦を大きく左右することになるのです。
●選挙人集会12月19日
一般投票で選出された選挙人は選挙人集会に参加し、大統領として支持する候補者を指名。過半数の指名を獲得した候補者が大統領に選出されます。
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