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ペットの健康と治療に自然療法を取り入れる
ペットも長生きをする時代になり、人間と同じようにさまざまな健康上の問題が出ています。そこで今回は、自然療法の獣医さんに、どんな治療法があるのか、予防にはどんなことができるのか、話を聞いてみました。
Q ナチュロパス(自然療法)とはどういうものですか?
心と体両方のケアをしながら健康状態の改善を目指す医療のことで、ホリスティック医療と呼ばれます。たとえば舌の色、毛や皮膚のコンディション、目の輝き、目やにや鼻汁が出ていないか、耳の中はどうか、気温が高い環境を好むか涼しい環境を好むか、睡眠の質はよいか、食欲はあるか、水はよく飲むかなどを細かく聞き取り、それによって治療方法を決めていきます。西洋医学は診断によって病名を付け、すべてのペットに同じ治療法を施そうとしますが、ホリスティック医療では西洋医学的には同じ病名であっても、それぞれのペットの状況を個別のものとして扱い、それぞれの症状のパターンを見ながらそれに合った治療をすすめます。
Q 具体的にはどういう治療法を行うのでしょうか。
私が一番フォーカスしているのは針、漢方、食事療法です。それにフラワーエッセンス、ホメオパシー、エッセンシャルオイル、ボウエンテクニック(筋肉をリラックスさせる施術)も行いますので、これらをそれぞれのケースに合わせてミックスして治療します。
針治療は痛みなどを即座に取り去るのに効果を発揮しますね。それとリラクゼーションの効果もあります。その効果は2、3日持続します。漢方薬は毎日与えるので、針の効果が薄れてきてもそれをサポートすることになります。
Q 針治療に動物たちはどういう反応をしますか?
最初はいやがったり、こわがったりする動物がいます。そういうときには、おやつをあげておとなしくさせることもあります。人からアテンションを受けるのが好きな動物は触ってもらうことで喜びますから、治療は行いやすいですね。どの動物も一度施術を受けて気持ちよいのがわかると、次からはおとなしくなります。針は通常効き目が早いので、例えば来診したときには後脚が弱くて横になると起き上がるのが大変だったイヌが、治療が終わったとたん飛び起きたということがあります。
Q なぜホリスティック医療を勉強されたのですか?
もとは普通の獣医として働いていたのですが、治療しても症状が改善しないことがあり、それに対してとても失望したんです。それまでの経験から、「食」からのアプローチが大切だということが分かっていたので、働きながら漢方を学びました。漢方には食が医療のひとつとして含まれています。ホリスティック医療で大事なものは、まず第一に食事、次に薬草(ハーブ)、針、西洋医薬です。バランスの取れた健康な体を保つには、食事が基礎になります。人間も動物も同じですね。普通の獣医学校ではそれは教えてくれません。
Q どういうときにホリスティックの獣医さんに診てもらうのがいいのでしょうか。
病気でなくてもまず一度会って、ペットの現在の状態を話してみることです。最初に例にあげたように、現在の健康状態や嗜好パターンを知ることで、将来的に問題になりそうな弱みが見つかります。問題にならないよう予防するにはどんなダイエットが向いているかをアドバイスできますし、正しいダイエットをすることで体全体のバランスを整え、内臓を丈夫にし、免疫力を付け、関節を丈夫にできます。
その後はケースバイケースですが、健康で問題がなければ、年に1度、若ければ3年に1度程度の受診で十分でしょう。変化に影響を受けやすい過敏なペット(例えばアレルギーがあるなど)なら、季節の変わり目に検診を受けるのがいいかもしれません。
Lisa Reising
自然療法医・獣医(Naturopath DVM )
アイオワ州立獣医大学卒業後、獣医として勤務しながら動物 専門の漢方医療を学ぶため国際鍼灸獣医コース (IVAS) を 修了。現在はワシントン州に在住。レドモンドとウェストシ アトルの2カ所のホリスティック獣医クリニックで開業。
連絡先クリニック:要予約
Animal Healing Center(月・火・木~土)
8015 165th Ave. NE, Redmond, WA 98052
www.animalhealingcenter.com
Kingdom of Basi(水)
9431 17th Ave. SW, Seattle, WA 98106
kingdomofbasil.com
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