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ラーメン食べ歩き!

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しぶみ居酒屋

店に入ったとたんに太鼓を思わせる照明やアイヌ装束のインテリアが目に飛び込んできた。今年4月にキャピトルヒルにオープンした居酒屋「しぶみ」だ。オーナーのエリック・ステイペルマンさんは聞きしに勝る日本通。打ちっ放しのコンクリートの天井を部分的に低く改造し、日本家屋の持つシンプルで居心地の良い空間をクリエイトしたという。

同店では豚骨と鶏ガラの2種類のラーメンを提供している。取材班が試食したのはとんこつラーメン。スープで勝負しているというだけあって、クリーミーなスープは複雑なコクがある。キャベツの千切り、ワカメ、塩メンマが、ほどよく茹でられた麺に混じり、青物のトッピングにはミツバ、青ネギ、春菊の3種。さらに4枚の大ぶりなチャーシューが扇のように並んでいる。一見山のように見えるこの盛り付けは、この日エリックさんが出勤途中に車窓から見たレーニア山をイメージしたものだそうだ。

エリックさんのこだわりは、何といってもスープだ。日本で料理修行を積んだ手順を忠実に守り、あらゆる工程で手を抜かない。豚骨は桜とりんごの木で燻製し、さらに一昼夜寝かせてから、煮込みと下洗いを繰り返して白濁させるそうだ。「だから、豚骨スープにありがちなケモノ臭さがないんですよ」。それでいてこってりと濃厚なスープは、残さず飲みほしたくなる旨さだ。丼にもこまやかな気配りが現われていて、冬はスープが冷めにくい厚手の陶器を使い、夏は口の広い薄型を使用している。

もともとエリックさんはフランス・イタリア料理を専門としていたが、他州で営業していたレストランはすべて売却。シアトルで日本食一本にかけるという意気込みが感じられた。「材料を足し続けて味を複雑化する西洋料理に比べ、余計なものは何も足さず何も引かない日本料理のシンプルさは奥が深い」と語るエリックさん。今夏は、ざる蕎麦、つけ麺、うどんもメニューに加えるそうだ。

SHIBUMI Izakaya
1222 E. Pine St., Seattle
☎ 206-397-4552
shibumiseattle.com
営業時間:月~木 5pm~10pm、金・土 5pm~11pm
定休日 日

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