あなたの幸せに近づくヒント
手相、風水、占星術などをベースにライフコーチを行う植田詠子さんが、星の動きを読み解きながら、宇宙からのメッセージを毎月お届け。
夏に聞きたい!?ちょっと怖い不思議体験
セドナで目撃したのは・・・・
霊やUFOを普段見ることはありませんが、旅している時には意識がオープンになっているせいか、たまに不思議な体験をします。アリゾナ州セドナに旅行した際もそうでした。
夜中にベッドの足元のほうで、行ったり来たりして足を引きずるような音が聞こえて目が覚めました。同行した友人が眠れずに歩いているのかなと思い、しばらく我慢していましたが、やはり耳障りです。やめてもらおうと薄目を開けると、その友人は隣のベッドで寝ていました。
「えっ?」と思った瞬間、その雑音はぴたりと止まり、何かの気配だけが感じられます。ゆっくりと目線を足元に向けると、ネイティブ・アメリカンらしきおばあさんが横向きに立ちすくんでいました。私がぽかんと見つめていると、そのおばあさんは数十秒後にすっと消えたのです。悪い霊のようには見えませんでした。ただ、私のところになぜ現れたのか、その理由はいまだによくわかりません。
南イタリアのホテルに出没する少女
夏の終わりに南イタリアを2週間かけて旅した時にも、こんなことがありました。「イタリアで生ウニを食べたければ、シチリアまで行かなくても、ガッリーポリにあるよ」と地元の人から聞いて、ナポリからガッリーポリのあるサレント半島へ移動することに。その途中で1泊して立ち寄ったのが、2000年以上の歴史を持つレッチェという小さな街です。16世紀から18世紀にかけて栄え、中世の優美なバロック建築が多く残ることから「南のフィレンチェ」とも呼ばれています。
宿泊した古いホテルもバロック調の重厚な造りでした。夕方、チェックインにロビーへ入ると、正面奥で薄いブルーのメイド服に白いエプロンを着けた10代後半とおぼしき少女がほうきで床を掃いていました。田舎とはいえ5つ星ホテルなのに、この時間帯に掃除……。「なんか変だなぁ」と思いつつも、私は荷物を部屋に入れて街の散策に出かけました。
ホテルに戻ると、なんとあの少女がまだロビーの床をほうきで掃いています。「そうか、ホテルのスタッフが中世のコスチュームでパフォ—マンスとして掃除をしているんだ!」と思い直して少女の顔をよく見てみると、病的に白い色をしています。北方からの移民で病気なのかもしれない、という印象でした。
ホテルの怪、音の正体とは?
街の中心の広場に近いホテルの部屋は、天井が高く、大きなテラスも付いています。隣接した聖堂のファサードは、手を伸ばせば触れられそうなくらいに迫り、ペントハウスのようでした。閑散期だったため、部屋をアップグレードしてくれたのかもしれません。
ベッドに入り目を閉じると、妙な音が部屋の隅のほうから聞こえてきました。重いものが金属のチェーンで引き上げられ、そのあとガチャ—ンと落ちるような……。やがて多くの男女の「ぎゃあー!」「うおおー!」という悲痛な叫び声が次々と部屋に響きわたりました。「なんか聞こえる!」と言いながら、私は熟睡中の連れの身体を揺らしましたが起きてくれません。すごく怖かったのですが、とても疲れていたので、いつの間にか寝てしまいました。
翌朝、ロビーに行くと、例の少女がまたほうきで床を掃いていました。フロントデスクでチェックアウトをしていると、こんがりと日焼けしたフレンドリーなスタッフの背後から、いつの間にかその少女がのぞき込んでいます。そして、青白い顔で私をじっとにらんだのです。スタッフはまるでその少女がいないかのように振る舞っていました。
ギョッとしながらもホテルを出て、初めて連れに「あの女の子、変だよね。チェックインの時から、いつもロビーにいて……」と話し始めると、連れは「女の子って?」と言うではありませんか。狭いロビーを4回も通って、1度も視界に入らないとは考えにくいですし、チェックアウトの際はフロントデスクで真正面にいたのですから、気付かないわけがありません。信じられませんが、おそらく少女は幽霊だったのです。
中世のヨーロッパでは、広場に処刑場があったと聞きます。定かではありませんが、夜中にはっきり聞いたあの音は、ギロチン台で首をはねる時の音だったのかもしれません。歴史あるヨーロッパに浮かばれない霊魂がさまよっていても不思議はなく、こちらが望まずとも遭遇してしまうことがあるのでしょう。