新年は習いごとや体にいいことを始めたい、と思っている人も多いのでは。今回は、屋内ロッククライミングのボルダリング、北欧スタイルの織物、体さえあればどこでもできるボイスレッスン、心身の健康を維持するヨガに、ソイソーススタッフが初挑戦してみました。
取材・文:越宮照代、中野智絵、石橋迪与 写真:越宮照代、山﨑悠
- シアトル・ボルダリングプロジェクト
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スウェーデン式織物
家庭に根付いているスウェーデンの機織り文化
ピーターソンさとこさんの織物教室は、レドモンドの森の中にある。さとこさんは、スウェーデンに滞在中に織物に魅せられ、手工芸専門学校に3年通って織物・テキスタイル・染などの技術を習得した人だ。北欧の織物は日本でもよく知られているが、中でもスウェーデンは織物が盛んで、「一家に一台と言っても過言ではないほどで、幼稚園の時から子どもたちが織物を始めるくらい、ポピュラーです」。おばあちゃんが織り上げた布を孫の代まで使い続けるという習慣もあるそうだ。
話を聞いていて、家庭の中のインテリアを自分の作った織物で飾れたらよりアットホームになるのではと夢も膨らむ。とはいえ初心者がいきなりクッションカバーだのテーブルクロスだのと大きな織物を作るのは難しいので、ミニ体験コースのコースター作りを体験させてもらうことになった。
出来上がる過程が見える楽しさ
「まずコースターから始めて、包みボタン、ランチョンマット、テーブルランナーなど、慣れてくると大きなものを作っていただけるようになります」
全く織物をしたことのない人のためのミニ体験コースは2時間でコースターを2枚作る。織物は、簡単に言うと経糸(たていと)と緯糸(よこいと)が組み合わさって出来たもの。通常、機織りと聞いてイメージするのは、経糸が掛けられた織り機の前に座って緯糸を通しているところだが、 経糸を掛ける作業は時間がかかるため、クラスでは機織りの面白さを体験できるようにとその部分は先生が事前に準備しておいてくれる。そこでまず糸の色を選ぶところから始まる。「糸が細いと織り上がるのに時間がかかります」。この日は少々急いでいたので、太めの糸を選んでスピードアップすることにした。色はお正月らしく白と赤に。
杼(ひ)と呼ばれる糸巻に赤い緯糸を巻いて、横から経糸に通す。次に、緯糸を経糸に組み合わせるために筬(おさ)をトントンと手前にたたくようにする 。
最初ちょっと戸惑ったものの、緯糸を入れる角度などのコツがわかるとスイスイ手が動いて、次第にリズムに乗ってきた。単純作業に見えるが、実際には作品が出来る過程が見えるため達成感がある。それに「端がまっすぐだともっときれいになるのに」と、きれいに織りたいという思いや、「次はどの色にしようかな」「今度は細い糸にしよう」という思いがめぐって創造意欲を駆り立てられ、思わず「楽しい!」と声が出てしまった。
機織りの魅力
「私にとっての機織りは、表現できることが魅力なんです。配色を考えることも楽しいし、機織りに付随するすべての過程が楽しいですね」とさとこさんは言う。糸ばかりでなく、紙、ワイヤー、木の枝など、いろんな異なる素材を使って作ることも可能で、実際にそれらの作品が工房の中にさりげなく置かれていた。集中して織っているとメディテーションにもなるそうだ。
織物というと敷居が高そうだが、「ものを作るのが好きな人ならどなたでもできます」というさとこさんの言葉を実感した体験コースだった。
織物クラス(Weaving Class)
●ミニ体験コース 2時間
$25(材料費込)コースター2枚とにかく織ってみたい!という方におすすめ。手織りの楽しさを満喫でき、あっという間に作品が出来上がるコース。
●体験コース
$60(材料費込)
34センチ×90センチの作品1枚(テーブルランナー、ランチョマット、クッションカバーなど小物用)その他、機に糸をかけるところから始めてみたい人、自分の織り機を使いたい人用のお好みコースなどもある。
問合せ:satop@live.com
☎ 425-922-7851
www.handarbete.etsy.com
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ヨガクラス