アメリカ留学を振り返って
2022年、私はアメリカに渡ることを決断した。そこから行動に移すのは早く、半年も経たないうちにシアトルに到着していた。この留学での目標は、多くの人に出会い、自分の考え方や性格を変えること。もともと内気で、慣れ親しんだ友人の前では活発でも、初めて知り合う人とはなかなか打ち解けられないタイプだ。それを変えたいと思った。アメリカを選んだのは、より多様な人種、ジェンダーが集まる環境だから。
2023年4月からベルビュー・カレッジに通い、マーケティングを専攻した。春学期は、とにかく授業に追い付くことに必死で、学外のコミュニティーとは縁遠かった。また、英語に苦手意識があり、日本人とばかりつるんでいた。夏学期に入った頃にようやく、積極的に友だち作りをするように。授業のグループワークの際は自分から声をかけてみたり、誘われたイベントには必ず参加したりした。英語の発音や文法などに不安を抱えていたが、私の話に多くの人が理解しようと耳を傾けてくれた。そこから、人と楽しく話せるようになった気がする。
夏休みにはおよそ3週間のアメリカ横断旅を敢行。自分とは異なる世代含め、100人以上の人たちとコミュニケーションを取り、SNSで連絡を取り合える友だちができた。9月にベルビュー・カレッジにて行われた「ジャパンウィーク(日本祭り)」では、団子作りワークショップの運営やSNSでの宣伝、ソイソース向け記事の作成を担った。このイベントを通して、自分の日本人としてのアイデンティティーを再確認できた。秋学期は、日々の授業に忙しい中、夏にできた友だちとの仲を深められ、勉学に加え遊びも充実。冬からはソイソースの記者インターンとなり、このコラムを書いている。
たった1年間の留学だが、何に対してもオープンマインドかつ積極的に行動できる自分に変われたように思う。また、日本にいた頃と比べると格段に視野が広がった。いろんな価値観を持つ人と触れ合うにつれ、自分と年齢やジェンダーの差があっても、戸惑いを感じることはもうない。以前は何事も受け身で誰かの指示を待つことが多かったが、やりたいことを後押ししてくれる仲間や大きな夢を抱く人に出会う中で、自分にも欲が生まれた。今は「もっとたくさんのことに挑戦したい」と考えるようになり、行動力が増した。残り1カ月、限られた時間で少しでも多くの経験をしたい。
■ 2023年からベルビュー・カレッジに留学。旅行が好きで、時間があればドライブして遠出する。食べることが大好きなため、おいしいレストランを模索中。