先日、日本から遊びに来た母と妹と一緒にマウント・レーニアのパラダイストレイルで登山をした。周りはどこを見ても息を飲む、アルプスの少女ハイジのような絶景。7月中はまだ雪が少し残っており、花も満開ではないが、気温や景色は最高だ。チップアンドデールのようなかわいいリスもたくさんいた。
さて、女子大生の私と妹の登山の第一目的は、インスタグラムである。家族だと気を使うことなく変顔やモデル風のポーズができるため、ハイキング中の約８割は良い写真（通称「ええ写」）を撮ることに必死になっていたかもしれない。結局その日に撮った写真は合計120枚。そのうちインスタに載せたのは2枚ほど。これが女子大生の現実である。
シアトルの夏は、日本と比べて空が青く遠く感じる。断然インスタ映えする景色が多い。残り1週間のシアトル生活の間にたくさんの「ええ写」を撮り、日本の友人に自慢したい。だが一番重要なのは、その風景を見ている一瞬一瞬を楽しみ、しっかりと自分の目に焼き付けること。1年間の留学生活を通して見てきた大好きなシアトルの風景を、写真だけでなく自分の記憶の中に残し、これから立ち向かう困難を乗り越え頂上に向かうためのエンジンにしたい。
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シアトル生まれ。2016 年9月より1 年間、ワシントン大学に留学。趣味はピアノ。
