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地歌コンサート Jiuta:Voice of Longing

藤井ひろかず 9月21日、シアトルのコーニッシュ美術大学で、地歌コンサートが開催される。
出演は、銀明会3代目家元、藤井泰和(ルビ:ひろかず)氏、銀明会会員6人、藤井氏に師事、白秋会の後継者でもある胡弓奏者、川瀬露秋さん。 シアトルにすぐれた日本の伝統芸能を紹介することを目的に活動しているJapan Art Connection Lab(JACLAB)が主催する。

江戸時代から続いている地歌
戦国時代に中国から琉球を経て日本に入って来た三味線は、「平家琵琶」を扱っていた音楽家たちが琵琶のバチを使って、独自の演奏形式を作ったとされている。江戸時代になると、それまでの歌の伴奏本位ではなく音楽本位の三味線曲が関西で生まれ、それを「地歌」と呼ぶようになった。

SAWA NEW PHOTO 地歌はこうした長い歴史を持つ音楽芸術だが、他の多くの伝統芸能と同じく、後継者が少なくなっているのが現実。日本全国に8カ所の稽古場を持つ銀明会は、地歌の普及活動に力をいれており、シアトル訪問中には、箏、三弦、尺八を演奏する人を対象にした藤井氏のワークショップが行われる。また、同会員で藤井氏夫人、藤井佐和さんが、17弦琴(ベース)が加わった現代曲を中心にベインブリッジ島の美術館、シアトルの私立学校で親善公演し、敬老ホームでも演奏の予定。

銀明会の歴史
藤井氏の祖母、阿部桂子さんは、当時の九州系地歌の重鎮、川瀬里子師の芸に感銘を受けて師事した。その後、川瀬師に許されて独立し、昭和6年に銀明会を開設。幼少より母である初代、川瀬師、宮城道雄に学んだ藤井久仁江さんが2代目を継ぎ、2002年に重要無形文化財(人間国宝)に認定された。その息子である藤井泰和氏は、2006年に3代目に就任。地歌・箏曲演奏家としての活動が認められ、平成25年度文部科学大臣賞の音楽部門において受賞した。 妹の藤井昭子氏さんも地歌奏者として活躍中。

コンサート
Jiuta:Voice of Longing
9月21日(日)7pm~9pm
PONCHO Concert Hall, Cornish College of the Arts
710 E. Roy, Seattle, WA 98102
チケット:$25、62歳以上 $$20、学生 $15
www.cornish.edu/presents

ワークショップ
9月20日(土)1pm~3pm
Midori Condominium Meeting Room
参加費:$35
詳細:☎ 206-723-6238

JACLAB公式サイト www.jaclab.org
藤井泰和氏公式サイト hirokazu-jiuta.jp