「デスティネーション・ムーン:アポロ11号計画」
シアトル航空博物館特別展
圧倒的なスケールで飛行機や宇宙船を展示するシアトル航空博物館。人類初の月面着陸50周年を記念した巡回展が開催中です。この夏休み、親子で出かけてみませんか?
取材・文:小川祐理子 写真:ハントシンガー典子
7月20日(土)、人類初の月面着陸から50年を迎える。アポロ11号は1969年、アメリカ人のニール・アームストロング、バズ・オルドリン両飛行士を月に送り、地球に帰還させることに成功した宇宙船だ。テキサス州ヒューストンにあるアメリカ航空宇宙局(NASA)により、歴史的なミッションを達成した。
会場には、ソ連による宇宙船ソユーズに加え、スミソニアン博物館から提供された貴重なコレクションがずらり。アームストロング氏の宇宙名誉勲章や月に持参したライト兄弟による初号機の欠片、オルドリン氏が実際に着た宇宙服、アポロ計画のミッション・コントロール管制室、アポロ12号が採取した月の岩石など、この特別展だからこその展示物もあった。
そして目玉は、アポロ11号のパーツのうち唯一地球に戻った「コロンビア」だ。前述のふたりとマイケル・コリンズ飛行士の3名を乗せ、1969年7月16日に宇宙へと打ち上げられたサターンVは、司令船、機械船、月着陸船の3つのパーツで構成される多段式ロケット。その司令船に当たるコロンビアはコリンズ氏が操縦し、アームストロング、オルドリン両氏の月面着陸中に月を周回していた。その後、3名と共に月面で採取した貴重な試料も地球へ届けた。会場では、月から帰還し太平洋に着水した当時の映像も公開されている。
世界最大規模のコレクションを誇る常設展と合わせて、この機会に空と宇宙の歴史を体験してみてはいかがだろう。
Destination Moon: The Apollo11 Mission
日程:開催中〜 9 月 2 日(月)10am 〜 5pm
場所:The Museum of Flight
9404 E. Marginal Way S., Seattle, WA 98108
料金:一般 $35、65 歳以上 $31、5〜17 歳 $26、5 歳未満無料
問い合わせ:☎︎206-764-5700
詳細:www.museumofflight.org
※第1木曜日は10am〜9pm開館、5pm〜9pm常設展無料(特別展 $10)
宇宙にちなんだイベントや商品など、シアトルの街全体がお祝いムード一色に!
以下、その一部をご紹介します。
ルーナー・ブロック・パーティー
Lunar Block Party
7月19日(金)から21日(日)まで、シアトル航空博物館入館者は、ビアガーデンやフード・トラック、ファミリー向けゲームなど盛りだくさんのアクティビティーが楽しめる。宇宙開発の展望について、NASAの科学者、エンジニア、宇宙飛行士ら専門家と生でディスカッションできるイベントも。金・土曜日の午後6時から11時までの夜の部は、ビートルズのトリビュートバンドであるブリティッシュマニアや、アメリカのオーディション番組「アメリカン・アイドル」のファイナリスト10組によるコンサートも開催(別途チケット購入が必要)。
シアトルズ・サマー・オブ・スペース
Seattle’ s Summer of Space
9月2日(月)までの特別展示期間中 、シアトルのローカル・ビジネスが宇宙にちなんだ特典や商品を提供する。フォー・シーズンズ・ホテルは、宇宙をテーマにしたアメニティや特製カクテルを用意。また、スカイビュー展望台では、特別展チケットの提示で入場料が25%オフに!人気アイスクリーム店のモリー・ムーンズでは7月1日(月)〜29日(月)に夏季限定「スペース・サンデー」が登場。エリジアン・ブリューイングの「スペース・ダスト」7月限定パッケージにも注目だ。このほかにも協賛企業はたくさん! 詳細は公式サイト(https://seattlessummerofspace.org)にて。