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イベントクローズアップ拡大版① 「タワーズ·オブ·トゥモロー·ウィズ·レゴ®·ブリックス」

レゴ®ブロックでできた超高層ビルが並ぶ
「タワーズ·オブ·トゥモロー·ウィズ·
レゴ®·ブリックス


レゴ®ブロックで作られた世界の超高層ビル20作品が、9月29日まで展示中です。一般公開される5月25日の3日前に開かれたプレス·プレビューに参加しました。

取材・文:フォーリー由香

赤い巨大ブロックが出迎える

当日は、メディア関係者十数名ほどが展示会場の歴史産業博物館に集まった。最初に1階で30分ほど説明を受けた後、メイン展示室のある2階へ移動。入室して最初に目に留まったのは、香港の「環球貿易広場」の作品だ。青い半透明のブロックが積み重なってできたビルの表面はまるで発光しているかのよう。等間隔のつなぎ目の線が立体感を生み出し、ビルの存在感を際立たせていた。

室内には、個別に展示されている作品のほかに、北アメリカ、アジア、オーストラリアと各地を代表する超高層ビルが地域ごとにずらりと並ぶ。各作品には、実際の建物の名称と所在国、高さや完成年に加え、レプリカについての高さや制作にかかった時間、使用されたブロック数などの詳しい情報が記載されていた。知名度が高いマリーナベイ·サンズやエンパイア·ステート·ビルなどのほかに、あまり知られていないようなビルもたくさんあり、実物に関心を持つきっかけとなった。

世界には現在、レゴ®認定プロビルダーが23人いる。今回の展示作品は、そのうちの一人であるオーストラリアのライアン・マクノートさんと彼のチームによって、50万個以上のブロックを使い、2400時間以上を費やして製作された。超高層ビルというテーマだけあって、高さのある作品がほとんどだ。同じブロックを積み重ねていく作業は、単調で根気がいるだろう。中には、横の状態でブロックをはめていき、最後に直立させるという手法で作られた作品もあった。

◀︎ 入室してすぐ目にする環球貿易広場。下部の曲線が見事

博物館の1階入り口付近には、2階の展示室には収まらなかった圧倒的な存在感を放つ3つの作品が展示されていた。日本人にはお馴染み、世界一の高さを誇るタワー「東京スカイツリー」と中国で最も高い建物「上海タワー」、そしてアラブ首長国連邦のドバイにある世界で最も高い建物「ブルジュ·ハリファ」だ。東京スカイツリーの足元は三角形になっており、上へいくにつれて円形へと変化する。その過程、緩やかなくびれを生む「そり」や凸状に湾曲する「むくり」といった特徴も細かく模している点に感嘆した。上海タワーとブルジュ·ハリファは、それぞれ茶色と青の透明なブロックが使用され、外から差し込む日光に反射して輝きを放っていた。

各テーブルの中央には訪問者が自由に遊べる20万個のレゴ®ブロックが用意されている

博物館の1階には、背が高すぎて2階の展示室に入りきらなかった作品群が並ぶ

▶︎ 2022年に完成したばかりのニューヨークのマンハッタンに建つ、世界で最も細長い超高層ビル「111 西57丁目」

幅広い年齢層から支持され、世界で愛され続けるレゴ®の作品は、その魅力に誰もが虜になる。細部にまでこだわりが詰まったプロの作品をじっくりと見に、ぜひ足を運んでほしい。

タワーズ·オブ·トゥモロー·ウィズ·レゴ®·ブリックス
日程:開催中~9月29日(日)
場所:Museum of History & Industry (MOHAI)
860 Terry Ave. N., Seattle, WA 98109
料金:一般$25、65歳以上$20、学生(15歳以上)$19、14歳以下無料(大人同伴の場合)
問い合わせ:☎︎206-324-1126、information@mohai.org
詳細:https://mohai.org/exhibits/towers-of-tomorrow-with-lego-bricks
フォーリー 由香
2023年からシアトル在住。アウトドアもインドアもいけるが、風呂なしキャンプだけは苦手。バケットリストは、象に乗ること、ノーマン・ロックウェル美術館に行くこと、モアイ像を見ることなど更新中。