プライベート温泉付きコテージ テンゼンスプリングス＆キャビンズ

プライベート温泉付きコテージ
テンゼンスプリングス＆キャビンズ

シアトルから車でおよそ3時間半！

ワシントン州とオレゴン州の境にあるコロンビア川渓谷に、露天風呂付きのコテージがある。

雄大な自然に囲まれたスティーブンソンのダウンタウンを通り過ぎて、山の少し上へと車を走らせると「TENZEN」と書かれたオレンジ色の看板が見えてくる。その横には暗証番号で開くオートロック・ゲートがあり、ゲートの先には約 100エーカーの広大な緑の敷地が広がる。ゲートを抜けそのまま車で進むと、全部で 6 軒のコテージが並ぶ場所へと到着する。番号がふられた各コテージ前には車 2 台の駐車スペースが確保されていて、敷地の中央辺りには、無料で利用できるEV 充電器が設置されている。

▲電子レンジ付きのキッチン（左）とクッキングヒーター付きのキッチン（右）

テンゼンは現在のオーナーの父、故吉田猛士さんが妻の豊江さんとともに1996 年に購入した1 軒のキャビンをきっかけに、約20 年もの歳月をかけて現在の形へと変貌を遂げてきたそう。その裏での苦労を少し語ってくれた。たとえば「水は所有物ではなく公共の資源であり州によって管理される」というワシントン州の概念に基づき、水脈から取水した温泉水は使用後も原水質を維持したまま戻さなければならない。高度な取水と還元システムの適用が求められる。取水は良いが還元する仕組み作りが大変だったと言う。コロナの影響もあり、今の形態になるまでには一筋縄ではいかないことが多々あった。

（上）宿泊した２番のコテージ （右）オレンジ色の看板が目印

そんな吉田家の苦労の賜物であるテンゼンは、アメリカでのプライベート温泉宿を身近にしてくれた。訪れる客の多くはシアトルとポートランドからだそう。キッチンを除いて、各コテージの内装はおおむね統一されている。コテージ番号の１番と２番には電子レンジが、バリアフリー対応の4 番を含めた３番から６番には、２口タイプのクッキングヒーターが備わっている。２名 2 泊から予約可能で、チェックインは午後 4 時以降、チェックアウトは午前 11 時まで。

現在、さらに増設中の3軒はバリアフリー対応のコテージ同様、ほかと比べ少し広く、キッチンには電子レンジとクッキングヒーターの両方が備わるそう。今年の夏に完成予定だ。

いつでも入浴できる源泉かけ流し温泉

一番の魅力は各コテージ備え付けのかけ流し温泉。浴槽は大きくて深く、肩まで湯につかれ足も伸ばせる。かけ流しの水の音や鳥のさえずりを聞きながら湯船につかっていると、ストレスや邪念が一掃される。温泉ならではの硫化水素の匂いと弱アルカリ性の泉質で、時間を忘れて深くリラックス♪

▲たっぷりと温泉が注がれる杉の浴槽。深さは約65cmあり、背の高い人でも十分に体を沈めることができる。アクセサリーは変色の危険性があるため外して入浴すること

（左） 備え付けベンチのある洗い場も広くて使いやすい （右）角にはベンチとオールの形をした湯かき棒

風呂場から、ウッドデッキへと続く両扉を全開にすると、開放感抜群の露天風呂へと大変身！ 扉を開けたまま入浴しても他の宿泊者やスタッフから見られる心配はない。外の景色は各コテージによって異なるが、木々の間からコロンビア川に浮く船や、野生のエルクや七面鳥の姿を目にすることも。湯口のハンドルを使って水温調節もできるので、湯船に浮く水温計を参考にして好みの温度に調節しよう。時間や人目を気にせず、心ゆくまで贅沢な時間を堪能できる。

こちらのQRコードを読み取って正しく入浴しよう▲

 

行き届いた細やかな配慮

テンゼンではさまざまな場面で、客への配慮が行き届いていることに気付く。オートロックの玄関ドアは雨や雪をしのげる軒下にあり、ドアの横の傘立てには貸し出し用の傘 2 本を常備。靴を脱いで中へ入ると、ベッド脇のディフューザーから広がるローズマリーの良い香りに迎えられる。

中の様子。照明の明るさ調節も可能▶︎

キッチンには、自由に使える食器類やバルサミコ酢、オリーブオイル、ピンク岩塩、こしょうなどの調味料があり、お茶やコーヒーなどの飲み物も各種揃っている。フリー Wi-Fi 完備で、Bluetooth 対応スピーカーや目覚まし時計、ヘッドボードにはUSBポートもある。もちろん、エアコンも完備で、天井にはファンが回る。洗面所のアメニティーにも驚きを隠せない。ドライヤーはもちろん、綿棒、コットン、ヘアゴム、無印良品の化粧水・乳液、ビーチサンダルまで揃い、日本のホテルや旅館以上の歓待に感動の連続だ。

（左）ソファーの下にはボードゲーム（右）クィーンサイズ・ベッドの下には使い捨てのスリッパが2足

 

浴室のスチーム・サウナ・シャワー

温泉とは別にシャワー室があり、そこではスチーム・サウナ・シャワーも楽しめる。室内の壁にある設定ボタンを使って好みの温度を設定。使用中は水蒸気が逃げないようにシャワー室のドアは必ず閉めること。5分から10分程で水蒸気に包まれサウナに！ 固定式と可動式シャワー・ヘッドの両方あり、備え付けのベンチに座ったままでも使用できるので長時間立っているのが困難な人にはうれしい。

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