サリッシュ・ロッジ・アンド・スパ
毎年150万人以上の観光客が訪れるスノコルミーは、ワシントン州屈指の景観や伝説の米ドラマ・シリーズ「ツイン・ピークス」のロケ地として知られます。最大の名所、スノコルミー滝上流の崖に建つロッジは、優雅なスパ・トリートメントも評判で疲れた体をいたわるのに最適です。
架空の町、ツイン・ピークスで発見された女子高生の変死体を取り巻く謎の連鎖にハマる人が続出し、90年代には日本でも社会現象を巻き起こした「ツイン・ピークス」。主人公のクーパー捜査官が滞在したグレート・ノーザン・ホテルとして作中に登場するのが、このサリッシュ・ロッジ・アンド・スパだ。
シアトルから東へ車で約30分、雄大なカスケード山脈の麓にホテルが開業したのは、今から100年以上前の1916年。全8室のスノコルミー・フォールズ・ロッジからスタートし、1988年に行われた大規模改装を経て現在のスパ・リゾートが誕生した。
チェックインは午後4時から。スノコルミー滝前の駐車場は観光客が増える夏場や週末などはすぐ満車になってしまうが、宿泊客は専用のバレー・パーキングを利用でき、駐車料もロッジ使用料35ドルにあらかじめ含まれている。規模は控えめなものの、木のぬくもりにあふれたロビーは老舗ロッジならではの風格が漂う。ホリデー・シーズンには、天井まで届く大きなツリーが飾られ、宿泊客を迎えてくれる。
Salish Lodge & Spa
6501 Railroad Ave. SE., Snoqualmie, WA 98065
料金:$314~、ロッジ利用料$35
問い合わせ:☎️425-888-2556
詳細:www.salishlodge.com
好みに合わせて選べる客室
肌寒い日は、ラウンジの暖炉を眺めつつ、ウェルカム・ドリンクでひと息ついてから客室へ。全86室、12タイプある客室は、ラグジュアリーな雰囲気とやすらぎを感じる温かさが調和する空間だ。ワシントン州産のウッド調家具と暖色系の小物で統一されたインテリアが心地良い。スノコルミー川と、滝の下の渓谷を見渡せるスイートや、スパと同じ最上階に位置する客室など、滞在の目的や好みに合わせて選ぶことができる。
アップグレード・プランで心躍るたくさんの特典
サリッシュ・ロッジ・アンド・スパをとことん満喫するには、スノコルミー滝の高さ268フィートにちなんで名付けられたアップグレード・プラン「クラブ268」がおすすめ。スパ・レベル・リバービューの客室は無料、それ以外の客室は別途99ドル(2名1室の場合)で利用でき、特典にはアメニティーの追加、スパ施設やクラブラウンジへのアクセスなどが含まれる。
夢見心地でくつろげる
数々の賞に輝く名サロン
この旅いちばんの楽しみは、ロッジの4階に位置するザ・スパでのひと時。米旅行誌『コンデナスト・トラベラー』の「全米ホテル・スパ・トップ50」に入るなど、サービスに定評がある。
なんと言っても、日本人にはたまらないのが温水ジャクジー。さらにサウナ、スチーム・ミストもそろうスパ・エリアは、前述のクラブ268を利用することで滞在中は使い放題に! 同じフロアにある客室に宿泊すれば、移動もらくらく。部屋で水着に着替え、バスローブとスリッパ姿で向かおう。 トリートメント・ルームや、施術後にくつろげるラウンジも充実。
トリートメントは経験豊富なセラピストに、体調や肌状態に合わせてメニューをカスタマイズしてもらえる。シワ、日焼け、ニキビなどさまざまな肌の悩みに対応する「サリッシュ・エッセンシャル・フェイシャル」(50分$160)がいちばん人気。カップル向けの「ファイヤーサイド・カップル・マッサージ」(50分$185/1名)は、記念日などの特別な機会にぜひ受けてみたい。
豪華な朝食はロッジの代名詞
カントリー・ブレックファストに舌鼓
地元ではサリッシュ・ロッジ・アンド・スパと言えば朝食、というイメージのほうが強いかもしれない。ロビー階にあるザ・ダイニング・ルームで味わう朝食は、宿泊客ほか、スノコルミーを訪れる観光客にも好評。創業時から続く看板メニューは、4コース仕立てになっている「カントリー・ブレックファスト」($44)だ。
また、自家製蜂蜜を使用するメニューにも注目。メニュー名の横に記されたミツバチ・マークが目印で、半数以上の人が必ずオーダーするそう。高い位置からまるで滝が流れるように蜂蜜をかけるサービスは、「ハニー・フロム・ヘブン(Honey from heaven)」と呼ばれ、ロッジの名物となっている。宿泊せずとも、ぜひ一度は体験して欲しい。
ザ・ダイニング・ルームはスノコルミー滝の展望も素晴らしく、晴れた日に窓側へ座れたらラッキー! 人気のため、早めの予約が肝心だ。