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春の祭典、スプリング・フェア〜行ってきました

春の祭典、
スプリング・フェア

多くの州や地域で開催されるステート・フェアは、日本各地のお祭りのようなイベント。その地域ならではの特色が際立ち、アメリカ特有の雰囲気を存分に味わえる場でもあります。今年も待ちに待った「スプリング・フェア」が、4月11日~14日、18日~21日に開催されました。

取材・文:フォーリー由香

天気に恵まれ、たくさんの人が訪れた

会場はシアトルから車で約1時間のピュアラップにあるフェアグラウンド。4色に色分けされた各駐車場は広く、入り口ゲートも3カ所あり、予想以上の規模に期待が膨らんだ。筆者が訪れたのは金曜日だったが、木曜日は18歳以下の入場料や駐車場料金が無料だった。お得な情報は、ホームページに掲載されるので見逃さないようにしたい。

ゼッケンをつけ、勇ましい表情で走るミニブタたち

さて、フェアで欠かせないのは、食欲そそる屋台と楽しい乗り物の数々だろう。しかし、今回最も楽しみにしていたのはミニブタのレース。開園45分後に最初のレースが始まるとのことで、早速足を運んだ。時間になると4匹の小さい選手たちが、司会者に紹介されて登場。最初のレースは、ウッドチップが敷き詰められた小さいトラックを走る。次は難易度が上がり、障害物となる青いハードルが用意され、そちらも見事に飛び越え完走。最後は、代表のミニブタが独走を披露したのだが、司会者の盛り上げに応じて観客席からは「もっと高く」との声があがり、ハードルを3倍の高さに変更。ブタの体高と比べても3倍以上! 果たして跳べるのか? 不安と期待が入り交じる中、走り出す。なんと、柵の上は跳ばずに、下部にあった隠し扉を鼻で巧みにつついて通り抜けるという結末に大爆笑だった。

多彩な屋台が立ち並ぶ。何を買おうか迷ってしまう

揚げたての特大チュロス

レース鑑賞後はいろいろな乗り物を楽しんだ。グランド・ウィールという観覧車は、ゴンドラの座席部分以外はオープンで、傘を開いたような形の天井。座席近くに手すりはなく、天井へと伸びる中央のポールのみに掴まれる。観覧車にしてはスピードが速く、風を直に受けるため、想像力が豊かな人には少し怖いかもしれない。チケット1回分で3周回ったが、3周目にやっと高所に慣れ、周囲を見渡すことができた。

ジェットコースターは、クラシック・コースターとワイルド・キャットの2種類に乗った。前者は、木製ならではの揺れと走行時に聞こえるきしみ音で不安にはなるが、走行速度は速すぎず、スムーズなコースで激しい揺れはほとんどない。ジェットコースターを苦手とする人にも試してほしい。後者は4人乗り。2回の急降下はあるものの、降下地点が見えているので、動きの予想がつく。多少の揺れがあるのでこちらは乗り物酔いに注意。

動物と触れあえるコーナーあり

他にも、鏡張りの部屋や、ゴーカート、巨大な滑り台、遠心力で回る乗り物などバラエティーに富む。すべての乗り物は1回につき、入場料とは別に購入が必要なチケットを10~30枚使う。何回か買い足して、最後には全て使い切って楽しんだ。

その他にも、恐竜の展示コーナーやブタ、ヤギ、ウサギなどに触れられる牧場コーナーなど盛りだくさん。地元アーティストの作品が飾られていたアート・ギャラリーの一画には、60枚のパネルから構成された世界最大のジグゾー・パズルにも挑戦できた。そこは、フェアにいることを忘れてしまうほど静かで、喧騒から離れて休憩するのにぴったりの空間だった。

スプリング・フェアは終わってしまったが、ワシントン州最大かつ120年以上の歴史を誇るワシントン・ステート・フェアが、8月30日~9月22日まで開かれるのでぜひ一度訪れてほしい。

Washington State Fair
www.thefair.com