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7月9日にTモバイルパーク行われたシアトル・マリナーズ対ロサンゼルス・エンゼルスの試合を取材した。現在ノリに乗っている大谷翔平選手が、2番指名打者で先発出場したこの日、彼がマウンドに立つと敵味方関係なく球場全体が注目しているのが感覚で伝わってきた。
試合はデビッド・フレッチャー選手が開始早々ホームラン、エンゼルスのリードで幕開け。そして、大谷選手も3回の第2打席で、ついに33号ホームランが飛び出す。ボールはどこへ飛んだのかわからないくらい高くライトスタンドへ。こんなにもサラっと打つものなのかと、初めて大谷選手を見る私は大興奮。4階席に届く約141メートルの飛距離となり、この高さまで飛ばした選手はTモバイルパークで6人目だそう。大谷選手にとってはアウェーの球場。しかし、ホームランを打った対戦相手の選手にこんなに歓声が上がるのかというほどに観客席は大盛り上がり。この瞬間だけは勝負を忘れ、全員が彼のホームラン記録更新をお祝いしているように感じられた。私も同じ日本人として、本当に誇らしい気持ちでいっぱいに。
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7回ではわれらがマリナーズも1点を追加して同点にこぎ着けた。そして8回にミッチ・ハニガー選手の満塁ホームランで4点を入れ、逆転勝利。シアトル在住日本人にとっては、大谷選手のホームランが見られ、マリナーズは勝利という理想の試合展開だった。
イチロー氏とのツーショットが見られるかも? という期待を胸に、開場と同時にスタンバイしたが残念ながらどちらも練習時には現れず……。翌日はふたりそろってグラウンドで談笑していたと聞くので、本当に運次第だ。しかし、記念すべき33号ホームランは目撃できた。次回の対エンゼルス戦は10月1日(金)から3日間。次こそはシアトルでの菊池雄星投手と大谷選手の日本人対決にも期待したい。