バンクーバーはシアトルとは一味違った水の都で、特にダウンタウンは三方が海に囲まれた半島になっている。その西半分はスタンレーパーク(Stanley Park)で占められ、中間地点には庶民的なエスニック・レストラン等がひしめくデンマンストリート(Denman St.)が、集合住宅街を左右に擁して南北に走る。さらに東に行くと高層ビル街のシティーセンターとなる。
この半島の周り一帯には「シーウォール(Seawall)」と称する海辺の散策・自転車/スケート道が設けられており、北側のコールハーバー(Coal Harbour)から、スタンレーパークをぐるっと反時計回りに行ってフォールスクリーク(False Creek)の東端で時計回りに逆転し、キツラノビーチ(Kitsilano Beach)まで全長22kmの道のり。コースが平坦で自転車道と歩道が分れていて歩きやすいので、家族連れやカップルにおすすめの散歩道だ。
例えばフォールスクリーク(False Creek)の北側に位置するイエールタウン(Yaletown)から西に向かって歩き始めると、グランビル・マーケットやサイエンスワールド等、両岸の観光スポットを繋いでのどかに回遊する水上タクシーや、カヌー、ヨット、ドラゴンボートなどで賑わう水面が楽しめる。さらに進むとスタンレーパークに入り、半島の西端をぐるっと回って半島の北側に移る。コールハーバーまで来ると、北にそそり立つ山々、南には近代高層ビルを頂きながら整った歩道がさらに続き、行く手にはカナダプレース独特の白い5大テントが見え、その両側に巨大クルーズ船でも停まっていれば「これぞバンクーバー」と思わず唸ってしまうほどの豪快な夏の景色が楽しめる。
スタンレーパークを車で北に突き抜けてライオンズゲート橋(Lion’s Gate Bridge)を渡り、左に曲がればウエストバンクーバー。ここにもシーウォールがあり、西はダンダレーブ(Dundarave)から東はジョンローソン(John Lawson)各公園まで1.5kmの歩道が延びている。ここからは東にイングリッシュベイ(English Bay)とライオンズゲート橋、そしてダウンタウンの高層ビル街の景色が海の北側から楽しめる。帰りには、無料駐車ができるパークロイヤル・ショッピングセンターで、最近の米ドル高を利用して買い物をするのも一案(ちなみに、米国に持ち帰ることができる免税品合計額は、48時間以上滞在し前回の訪問から1カ月以上経過した米国居住者は800米ドルまで、そうでない場合は200米ドルまで) 。
[カナダで再出発]