実りの秋、食欲の秋、到来。日本人の舌と胃袋を満足させるのは、やっぱり日本食！
シアトル界隈の店からおすすめの品々を紹介してもらいました。読者特典もお見逃しなく。
取材・文：室橋美佐、磯野 愛、上田あずさ、ハーモニー・ケリー、ハントシンガー典子、栗原澄也
武藤 Muto
～常連客が集う居酒屋で懐かしい味に舌鼓～
10月でオープン3周年を迎える、武藤光男オーナー・シェフ（通称：タカさん）の店。祖父も両親も料理人というタカさんこだわりの居酒屋メニューは、寿司、カレー、丼、麺までそろい、日本食を恋しく感じるこの季節、お腹も心も満たしてくれること請け合いだ。
この秋・冬に試したいのは、2019年2月までの期間限定メニュー2種。1つ目は「明太子クリームうどん」だ。熱々の鉄鍋で運ばれてくると、湯気と共にカツオと明太子の香りが立ち込める。だしのうま味とチーズのコクが利いたホワイトソースの中で、明太子が抜群の存在感を放っている。モチモチのうどんを箸で持ち上げるたびに、クリーミーなスープと明太子の粒がぎっしりと絡み、最後のひと口まで楽しませてくれる。トッピングのネギは、生ネギと揚げネギの2種類あり、細かい削りガツオ、刻み海苔と共に、味に奥行きを与えている。
2つ目は、寿司職人としての経験を持つタカさん考案の「ビーフたたきロール」。アンガス牛の柔らかい赤身にエビ天、キュウリ、ニンジン、カニカマ、ゴボウの漬物がギュッと巻かれている。ネギ、トビコのトッピング、振りかけられたシラチャーソースと和風だれも味のポイント。ひと口噛むごとに、いろんなフレーバーが口の中に広がる。
同店ではラーメンも外せない。人気の「レッド・ボルケーノとんこつ」は、注文時に辛さをレベル4から10の中から選べる。レベル4でも、ひと口目から辛さが喉の奥まで突き抜けるが、その秘密は特製インドネシア風チリ・ソースだ。じっくり煮込まれた自家製豚骨スープとエスニックなピリピリ感が好相性で、麺とも具材とも合う。同店はリンウッドのほか、べリングハムにも店舗があるが、そこでレベル8をオーダーし、ギブアップした人が最高記録だそう。
酒類も充実し、日本酒サンプル（$12）では、吟醸酒の泉十段、大吟醸の手取川、純米酒の真澄のテイスティングができる。飲んで食べて、日本の居酒屋気分を満喫しよう。
武藤 Muto
19505 44th Ave. W., #K, Lynnwood, WA 98036
営業時間：月～金11:30am～2:30pm／5pm～9:30pm（金～10:30pm）、土12pm～10:30pm、日5pm～9pm
☎425-322-7599
ウェブサイト:www.mutoramen.com
