弾丸!グランドサークル&カジノ旅
ラスベガス(アメリカ・ネバダ州)
飛行機を降りると、目に飛び込んできたのはスロットマシン。別名「シン・シティー」の名が示す通り、ラスベガスは玄関口まで欲望があふれてきているらしい? 世界有数の歓楽都市、ラスベガスに加え、アメリカが誇る自然遺産を訪れました。
取材・文:窪田進一朗
自然の神秘が織りなす絶景
早朝にラスベガスからツアー会社の車に乗り込み、アンテロープ・キャニオンへ。これは、時折起きる鉄砲水が大地を削った跡だ。激しい鉄砲水は、雨や風と違い、岩を丸くは削らない。大人がやっとすれ違えるほどの幅しかない谷の両壁に水がぶつかり、水の流れは複雑さを増しながら谷を進んでいく。その結果、波打つような壁面が出来上がる。赤い岩肌、青い空、ところどころにある緑の鮮やかなコントラストを見ていると、アメリカ人の色彩感覚の原点の1つではないかと思えた。カメラを持参した私はここだけで300枚近くの写真を撮った。
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次に向かったのはホースシュー・ベンド。駐車場で車を降り、荒野を15分ほど歩くと到着する。ちょうど太陽の沈むタイミング。オレンジ色の日光が差し込み、地面から盛り上がった地層の凹凸をよりはっきりとさせていた。崖から下を覗き込むと、馬蹄型に曲がった川が見える。乾いた大地に水を運ぶ自然の仕組みを感じた。
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大人のテーマパーク
以前、ラスベガスについて知り合いが「あそこは大人のディズニーランドだ」と言っていた。カジノのイメージしかなかったが、行って納得。ジェットコースターや派手なホテルとレストランは、それぞれがアトラクションのようだった。カジノでひと勝負、の前にダウンタウンに寄ってみる。
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現在、ラスベガスで栄えているのはストリップと呼ばれるエリアで、ダウンタウンはいわば旧市街。老舗のカジノとホテルが連なるストリートの至るところで、DJやパフォーマーが観光客を呼び込んでいた。
夕食後、いざカジノへ。しかし、私は賭け事をしない主義である。ゲームもせず、麻雀牌を触ったのも牌で神経衰弱をしたときだけ。鴨がネギを背負ってやって来たわけである。
同行した友人に勝ち方を教えてもらい、ブラックジャックをやる。2時間ほど遊んでマイナス10ドル。負けはしたものの雰囲気を味わえたので良しとしたい。その日、40ドルほど勝った友人にタコスをおごってもらい、小旅行は終わった。