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水分補給は水だけでは足りない

シアトル地域レドモンドを拠点に活躍するプライベート・トレーナーの島田耕太さんが、自宅でできるトレーニング法を解説します。

美ボディーをつくるトレーニング

水分補給は水だけでは足りない

気温が高くなり、外に出る機会も多くなる夏の時期、気を付けたいことのひとつが水分補給です。人間の体は60%が水と言われます。血液は90%、筋肉は79%、骨は31%が水でできています。

毎日の生活で体の水は体温調節、脳や心臓を含む臓器の働き、筋肉の動き、そして肌の潤いなどに使われています。水分補給が十分でないと、それぞれの働きが鈍くなり、肌荒れ、筋肉疲労、高血圧、めまいなどにつながります。

水分補給では多くの場合、水を飲むことに着目しがちですが、水だけでは水分補給を効率良く行えません。ミネラルの補給も同じくらい重要です。たとえば、運動して汗をかいたときには、水以外に塩分も失います。運動後に水のみで水分補給をすると、失われた塩分が補われていないことになるわけです。個人差やエクササイズの内容にもよりますが、90分のエクササイズを行うと10グラムもの塩分を失うことも。塩分にはナトリウム(Na)とカリウム(K)が含まれますが、これらは筋肉の伸縮や心臓の働きに不可欠な成分です。運動後は水と同時に、しっかり塩分を補給することが大切です。

また、運動していないなら水分補給せずに済むかというと決してそんなことはなく、やはり水分やミネラルを補給する必要があります。普通に生活しているだけでも、体温調整、筋肉などの臓器の働き、肌つやなどに水分やミネラルが使われるので、その分補給をしないと健康面に影響が出てきます。

その補給方法ですが、ミネラルウォーターはもちろん、鶏、豚、牛、魚などのだし汁もおすすめです。日本食にはだし汁を使った料理が多いので、普段から取り入れる習慣を付ければ楽に補給できます。運動後には水のみだったとしても、そのあとの食事で塩分を摂取できれば問題ないでしょう。

夏は水分補給と一緒に、腕のエクササイズにもぜひ取り組んでみてください。半袖やノースリーブの季節、右の3種類のエクササイズで肩と腕のくびれを作りましょう。運動後は水分補給をお忘れなく。

今月のトレーニング

STEP 1
サイド・レイズ
15回(休憩1、2分)を3セット

写真クレジットKota Shimada

最初に肩の横の部分を刺激します。ダンベルまたは水のボトルなどを持ちます。肩甲骨を引き、胸を張った状態で腕を両サイドから肩の高さまで上げます。この際に手ではなく肘が肩の位置に来るように心がけてください。そして、腕を元の位置まで戻します。肩に痛みが出る場合は、痛みのない範囲で行います。慌てることなく、ゆっくり繰り返すのがポイントです。

STEP 2
アーム・カール
15回(休憩1、2分)を3セット

写真クレジットKota Shimada

次に腕の前の筋肉をターゲットにエクササイズを行います。ダンベルまたは水のボトルなどを持ちます。持った際に手の平が前に向くようにしましょう。胸を張り、肩甲骨を引くことで腕が開きやすくなります。上腕の位置をずらさずにダンベルを肩に当てるような感じで、肘を曲げながら持ち上げ、また元の位置に戻します。シンプルなエクササイズですが、焦らずゆっくり行ってください。

STEP 3
フロア・プレス
15回(休憩1、2分)を3セット

写真クレジットKota Shimada

3つ目は主に胸のエクササイズですが、腕の裏を刺激するにも有効です。まずは、床に仰向けになります。ダンベルまたは水のボトルなどを、肘を伸ばした状態で上に持ち上げます。この際にダンベル同士をくっ付けるようにしましょう。この姿勢からゆっくりと肘を曲げながら下ろし、肘は床に付けます。その後、肘をしっかり伸ばし、再び顔の上にダンベルが来るようにします。腰痛のある方は膝を曲げて構いません。

※健康上の不安がある場合は、必ず医師に相談のうえ行うようにしてください。

※同記事は、インディアナ州立大学でエクササイズ・サイエンス修士を取得し、フィットネスおよび栄養コーチングの指導を行う島田耕太さんが、資料や経験を元に執筆したものです。

Mastering Body Institute

9123 151st Ave. NE., Redmond, WA 98052 ☎571-235-8580 lifecultivation@gmail.com www.masteringbodyinstitute.com


    参照リンク:

1.The Water in You: Water and the Human Body. (n.d.). https://www.usgs.gov/special-topic/water-science-school/science/water-you-water-and-human-body?qt-science_center_objects=0#qt-science_center_objects.

2DiNicolantonio, J. (2017). Salt Fix: How the Experts Got It All Wrong–And Why Eating More Might Save Your Life. Potter/TenSpeed/Harmony.

島田耕太
シアトル地域レドモンドを拠点とするプライベート・トレーナー。インディアナ州立大学でエクササイズ・サイエンス修士を取得し、1998年より個人、グループ、企業に向けてフィットネスおよび栄養コーチングの指導を行う。