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健脚はしなやかな足首から〜美ボディーをつくるトレーニング

シアトル地域レドモンドを拠点に活躍するプライベート・トレーナーの島田耕太さんが、自宅でできるトレーニング法を解説します。

美ボディーをつくるトレーニング

健脚はしなやかな足首から

足は足首から上を29の筋肉が支えており、歩くにも、階段の上り下りをするにも必要です。そして、膝下の美容に重要。しかし、パンデミックにより座る時間が増えたこともあって、足首の筋力は衰え、むくみやすい傾向にあります。足首の健康は膝の健康にも直結しますので、階段の上りは問題ないという方も、下りで膝に違和感が出る恐れがあります。

この現象は写真で見ると一目瞭然です。上りより下りのほうが、後ろ足首の可動域が広いことがわかるでしょう。足首の可動域が狭くなると、膝により多くの負荷がかかり、膝の関節痛などにつながります。足首や膝のケガは主に足首周りの筋肉が硬い、もしくは弱いことが原因です。膝への負荷が増える山でのハイキング、急に動きを止めるプレーが多いサッカーやバスケットボール、格闘技などのスポーツで膝のケガが目立つ理由のひとつです。

足首周りの筋肉が衰えれば、見た目にも影響します。心臓から遠い位置にある足首周りの筋肉が弱いと、血行が悪くなり、むくみが生じます。自然食材を中心とした食事や水分補給で多少改善しますが、実際に足首を動かす運動をしていくことも大切です。

足首周りには大きな筋肉が3種類見られます。腓腹筋(ひふくきん)とヒラメ筋、そして前脛骨筋(ぜんけいこつきん)です。腓腹筋とヒラメ筋はふくらはぎのこと。すねの裏に位置する腓腹筋は、膝のすぐ上からかかとまでの範囲に、ヒラメ筋は膝のすぐ下からかかとまでの範囲にあります。両方ともアキレス腱を形成し、足首において動作や安定の役割を果たしています。ふくらはぎが張っている、または弱くなっている場合は、アキレス腱や膝に痛みが出る可能性が高くなります。前脛骨筋はすねの前に位置し、膝を伸ばした状態でつま先を自分の方向に向けた時に動く筋肉です。前脛骨筋とふくらはぎの筋肉を良好な状態に保つことで、階段の上り下りだけでなく、しっかりと踏み込むためのバランス感覚や膝の可動域増にも良い影響をもたらします。

今回はこの3つの筋肉を鍛えるエクササイズを紹介します。ストレッチと筋トレの両方を考慮しているので、血行を良くし、美しく健康的な膝下を作るには最適です。回数を多めに設定していますので、その達成を目標としながら、1セット週3回を目安に行ってみましょう。

今月のトレーニング

STEP 1
トーレイズ
25回

写真クレジットKota Shimada

前脛骨筋のエクササイズです。壁に寄りかかった状態から上体を若干前に倒し、壁から背中を離します。足は腰の位置よりも若干前に出るくらいにし、膝は伸ばします。この状態からゆっくり、つま先をできるだけ持ち上げます。この際、お尻が壁から離れたり、膝を曲げたりしないように注意しましょう。また、足が壁から遠のくほど難しくなるので、最初は近いところから始めると良いでしょう。すねの辺りに圧力を感じたら成功です。

STEP 2
寄りかかりカーフレイズ
25回

写真クレジットKota Shimada

主に腓腹筋のエクササイズになります。立った姿勢から両腕を伸ばして壁に手をつき、そのまま壁に寄りかかります。体のラインは真っすぐキープ。膝も伸ばして、かかとは床につけます。そして、かかとをできる限り高く上げてから、ゆっくりと床に戻します。足が壁から遠のくほど強度が増します。かかとの上げられる高さは足首の強さに応じて差が出ますが、できる範囲で行いましょう。つま先や足首に痛みがある場合は無理のないようにしてください。

STEP 3
ヒラメ・レイズ
25回

写真クレジットKota Shimada

最後はヒラメ筋です。立った姿勢から胸の高さで壁に両手をつき、背筋を伸ばして、膝がつま先よりも前に来るように足を曲げます。かかとは浮いていても問題ありません。この状態からかかとのみをゆっくり上下させます。この際、膝も同時に屈伸運動にならないように注意しましょう。足首の弱い方は膝を軽く曲げた状態から始めてください。慣れない動作なので、できるだけゆっくり行います。

※健康上の不安がある場合は、必ず医師に相談のうえ行うようにしてください。

※同記事は、インディアナ州立大学でエクササイズ・サイエンス修士を取得し、フィットネスおよび栄養コーチングの指導を行う島田耕太さんが、資料や経験を元に執筆したものです。

Mastering Body Institute

9123 151st Ave. NE., Redmond, WA 98052 ☎571-235-8580 lifecultivation@gmail.com www.masteringbodyinstitute.com


Reference:

  1. 足の筋肉https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK539705/#:~:text=There%20are%2029%20muscles%20associated,and%20help%20position%20the%20foot.
  1. 足首の健康は膝の健康にも直結https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/27686412/
島田耕太
シアトル地域レドモンドを拠点とするプライベート・トレーナー。インディアナ州立大学でエクササイズ・サイエンス修士を取得し、1998年より個人、グループ、企業に向けてフィットネスおよび栄養コーチングの指導を行う。