シアトル地域レドモンドを拠点に活躍するプライベート・トレーナーの島田耕太さんが、自宅でできるトレーニング法を解説します。
美ボディーをつくるトレーニング
美脚の黄金比
「美脚」の定義とは何でしょうか? さまざまなメディアで、「足が細い」、「きれいな筋肉」などのコメントが見られます。その基準はどこにあるのかと考えると、膝上と膝下の筋肉のバランスではないでしょうか。
膝下にはふくらはぎ、膝上には太ももがあり、それぞれがどのくらいのサイズかによって、見た目に影響してきます。たとえばアスリートの場合、張りのある筋肉が付き、ふくらはぎと太もものサイズが大きいため、膝のくびれも大きくなります。健康的で力強さはあるものの、美脚とはあまり言わないかもしれません。
逆に筋肉の張りがなく、血行が悪かったり、骨格がゆがんでいたりする場合は、ただの細い脚になってしまいます。ヒールの高い靴でスカートやパンツを履いていると、膝、腰周りの筋肉や骨格がしっかりとしていないため、姿勢が悪く貧弱に見えます。細ければ良いというわけではないのです。
理想の美脚の比率を紹介しましょう。まず黄金比である1:1.618を覚えてください。美術作品や建物などをより美しく見せるために使われている比率です。動物でも自然でも、美しいと思えるものは大抵、この黄金比になっているようです。これは人間の容姿にも言えます。たとえば肩幅とウエストなら、ウエスト1に対して肩幅は1.618になるのが理想で、ウエストが80センチの場合、肩幅は129センチ程度。ふくらはぎは足首1に対して1.618、太ももに関してはふくらはぎ1に対して1.618になるようにします。
筆者の場合、足首周りを測ると23センチ、対してふくらはぎ周りは38センチ、太もも周りは60センチありました。足首とふくらはぎが1:1.65、ふくらはぎと太ももが1:1.58の比率になり、ふくらはぎが大きめなので、対する太ももが若干細く、見た目が少々アンバランスと言えますね。ただ、骨格や筋肉の付き方などでも個々に違いが出てきます。数字は目安として把握することで、エクササイズやダイエットの目標設定とプランニングもしやすくなるかもしれません。
美脚を目指す方はエクササイズと同時に、食事や睡眠の習慣も見直しましょう。アルコール、菓子類、食品添加物などの頻繁な摂取と寝不足は、足のむくみや脂肪の蓄積につながり、見た目にも影響が出ます。生活習慣を整えながら、右のエクササイズを試してみてください。見た目のみならず、膝の安定も考慮しているので、膝の弱い方でも行えます。膝に違和感のある方は痛みのない範囲で。無理のない回数から始め、少しずつ増やしていきます。シンプルな動作なので、ゆっくり丁寧に。1日1セット、週3、4回が目安ですが、2日以上連続して行うとけがのリスクがあるので、最初のうちは1日置きにしましょう。
今月のトレーニング
STEP 1
かかとタップ
左右各25回
膝の曲げ伸ばしのエクササイズです。前に伸ばした足のかかとで床をタップするのですが、実際に負荷がかかるのは立ち脚です。立ち脚の膝を曲げることで前に出した足が床に触れ、エクササイズになります。バランスに不安のある方は壁やテーブルなどをサポートとして活用しましょう。また、立ち脚のかかとはしっかりと床につけます。痛みや違和感のある場合は少しずつ範囲を広げていきます。
STEP 2
エレファント・ウォーク
25回
ふくらはぎとハムストリングが交差する膝裏のエクササイズになります。両手を床に置いて、左右交互に膝の曲げ伸ばしをゆっくり繰り返していきます。床に手がつかない場合は、ソファーや階段を活用しましょう。背筋は曲げます。
STEP 3
レッグ・エクステンション
25回
太ももの表側のエクササイズ。椅子に座ったままで行えます。片脚ずつでも両脚同時でも可能です。椅子の高さまで足を上げ、膝をしっかりと伸ばした状態を1、2秒キープし、その後ゆっくりと足を下ろしましょう。椅子は足が床につかない高さのものが理想です。
※健康上の不安がある場合は、必ず医師に相談のうえ行うようにしてください。
※同記事は、インディアナ州立大学でエクササイズ・サイエンス修士を取得し、フィットネスおよび栄養コーチングの指導を行う島田耕太さんが、資料や経験を元に執筆したものです。
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