体がポカポカ温まることで人気のある身近な食材、ショウガ。年中手に入る手軽なハーブです。すりおろしたショウガを紅茶に入れて飲んでいる人も多いのでは。ショウガのすりおろしにはカッとした辛味と発汗作用があるので体が温まっている感じはするものの、実は、生のショウガは芯から体を温めるものではありません。ショウガの成分であるジンゲロールは体を温めますが、あまり持続せず、発汗作用は体から熱を奪ってしまいます。冷え性を改善させたいのであれば、乾燥ショウガがおすすめ。乾燥させることでショウガオールという成分が作られます。ショウガオールには血流を改善させ、熱を作り出
して持続させる働きがあり、ジンゲロールとショウガオールの両方が得られるという優れものに変化します。また、多少刺激が減るので使いやすくなります。 生のショウガは風邪の引き始めに、熱が出るかも……と感じたらすぐに摂取するのがよく、乾燥ショウガは体を芯から温めたい時、冷え性の方におすすめ。 乾燥ショウガの作り方は簡単。皮ごと薄く1〜2㎜にスライスし、天気のいい日に乾いて縮むまで天日干ししてください。電子レンジでもできますが、熱を加える加減が難しいのでやめておきましょう。作るのが面倒という人は、スパイスコーナで売られている「ジンジャーパウダー」でも大丈夫。パウダーの場合は、飲み物などに入れた後での調節ができないので量に注意してください。 1回(200cc)の摂取には、乾燥ショウガ4、5枚で十分。紅茶、ココア、日本茶、スープなど、ご自身の好きなものに入れ、ショウガが好きな人は取り出す必要もありません。私はマイボトルに好きなハーブティを入れて仕事へ行くのですが、その中に乾燥ショウガを入れっぱなしにしています。強いショウガの味や香りが気になるのであれば、3〜5分で取り出してください。 また、乾燥ショウガは料理にも使えます。魚の煮付け、チキンスープ、鍋焼きうどん、煮豚、カレーなど使い道はさまざま。食欲がない時や胃腸が疲れ気味の時には消化を促す作用があります。 これからの寒くなる季節、冷え対策に乾燥ショウガをどんどん活用してくださいね。[フィトアロマ]