姿勢と健康は切り離せない関係
カイロプラクティックというと「痛そう」だとか「自分とは縁遠いもの」といった先入観を持つ人が多いのではないだろうか。私もそんなイメージを抱きながら、3 月2 日に開院したばかりのベスト・ケア・カイロプラクティックを訪ねた。 院長のパク・ジュンス先生は5歳から約10年間を東京で過ごしたといい、日本語はかなり堪能。高校からアメリカに渡って今に至る。カイロプラクティックを知ったのは大学時代に交通事故に遭った時で、身をもって、カイロプラクティックの効果と体を矯正することの大切さを実感したのだそう。 「体のゆがみは誰にでもあるものなんです」とパク先生は言う。「初めての患者さんには、矯正することがいかに大切かということを、施術前に必ずきちんと説明しているんですよ」。パク先生によると、脳から尾てい骨に続く脊髄からは、全身に向かって神経が伸びている。これらの神経は筋肉はもちろん内臓にもつながっているので、脊椎がゆがむと、消化不良やアレルギーなどにもつながる。姿勢のいい人ほど健康であることが多いのはそのためだ。スポーツにおけるパフォーマンスにも影響することが分かっており、多くのトップアスリートやプロアスリートがカイロプラクティックを積極的に取り入れているそうだ。
矯正は痛いという間違った先入観 治療前にかつての怪我や現在の体調などについての聞き取り、その後、器具で筋肉を温めてほぐし、筋肉や感覚のチェックテスト。そしていよいよ施術開始。以前、腰と首を痛めて治療したこ とのある私の場合、患部が張っていて軽く押されただけでも痛みを感じる箇所がある。 骨を数ミリ程度動かすだけと事前に聞いていた通り、ポイントとなる関節を数か所押しただけで施術は終わった。その時間、わずかに数分! 時折聞こえるバキッという大きな音に驚いたが、これはくっついた骨と骨が離れるときに発するガスの音だそうだ。「痛くないですよ」と何度も声をかけてくれたパク先生の言葉通り、痛みはまったくといっていいほどなかった。体を起こすと、背筋が伸びて姿勢も良くなった。 あんなに張っていた筋肉は嘘のようにほぐれている。間隔が詰まっていた脊椎を開くように押すことで、脊椎とその周りの筋肉が正常の状態に戻ったのだ。施術前には骨盤のゆがみから左右の足の長さが1センチほど違っていたのだが、これも見事に改善され、同行した記者からは驚きの声が上がった。 治療後には、矯正した体を保つため、自分の生活スタイルに合った運動や対策をアドバイスしてもらえる。私が教えてもらったのは、ボースーボールという半球状の台の上に片足で立つという運動。はじめはグラグラして今にも倒れそうだったが、何度か繰り返すうちに徐々に体が順応していった。こういった運動を続けることで脊椎を支える筋肉や体幹を強くし、矯正の効果をより高めることができるのだ。
現代人に多い症状の原因と対策 近年最も多い首の痛みの原因のひとつは、スマートフォンを見るために下を向く姿勢。ただでさえ重力に逆らいながら頭を支えている首にかかる負担は大きいのに、さらに姿勢の悪い状態が長く続くと、骨がすり減り、やがて骨と骨がくっついて、ひどい場合は手術しなければならないほどの事態に陥ることも。 そこで私たちが実践できる簡単な対策としては、パソコンのモニターを目の高さに設置したり、スマートフォンやタブレットは目の高さまで持ち上げて使うなど、なるべく物を目の高さで見るようにすること。物を移動させることが難しければ、自分が座っている椅子を低くするだけでも効果がある。 また、自分で体の関節をボキボキと鳴らすのは絶対にNG。骨と骨をつなぐ働きの靭帯が伸びて切れてしまったり、大事な神経を損傷させかねないのだという。 痛みの有無に関わらず、早めの受診を 「痛みやしびれなどの自覚症状がなくても、自分の体を矯正することの大切さを知ってもらいたいです。特に学生さんや若い人こそ、ひどくなる前に体のメンテナンスと考えて受診していただきたいですね」とパク先生は話す。カイロプラクティックにかかる治療費は、一般的な健康保険はもちろん、学生保険や旅行者保険など多くの保険がカバーしてくれることが多い。また4 月中は、保険に加入していない人も含めてグランドオープニングスペシャル割引を実施。料金は施術内容によって異なるので、まずは「ソイソースを読んだ」と言って日本語で気軽にお問い合わせを。 Best Care Chiropractic 診療時間:月・水・金 9am ~6pm、火・木 10am ~7pm、土 予約のみ 住所:32020 1st Ave. S., suite 114, Federal Way,WA 98003 ☎ 253-838-2744 bestcarecam@gmail.com www.facebook.com/bestcarechiropracticandmassage