機械翻訳の精度は飛躍的に向上。でも、よく読むと「あれれ?」な部分も。ちょっとしたコツで見違えるほど自然な日本語に直せる技を紹介します。
【今回の例文】
Throughout our history, we’ve learned this lesson: When dictators do not pay a price for their aggression, they cause more chaos; they keep moving; and the costs, the threats to the America — and America, to the world keeps rising.
(中略)
Putin’s latest attack on Ukraine was premeditated and totally unprovoked. He rejected repeated efforts at diplomacy.
He thought the West and NATO wouldn’t respond. He thought he could divide us at home, in this chamber, in this nation. He thought he could divide us in Europe as well.
But Putin was wrong. We are ready. We are united. And that’s what we did: We stayed united.
(出典:ホワイトハウス)
【機械翻訳】
独裁者が侵略の代償を払わない場合、彼らはさらなる混乱を引き起こし、動き続け、その代償は、アメリカ、そしてアメリカ、世界に対する脅威は高まり続けるのだ。
プーチンのウクライナに対する最新の攻撃は、計画的であり、まったくいわれのないものだった。彼は度重なる外交努力を拒否した。
彼は西側諸国とNATOが反応しないと思ったのだろう。彼は、家庭で、この会議室で、この国で、我々を分裂させることができると考えた。彼はヨーロッパでも我々を分断できると考えていた。
しかし、プーチンは間違っていた。我々は準備ができている。我々は団結している。そして、それは我々がやったことだ。我々は団結した。
(DeepL翻訳)
【修正後】
独裁者が侵略の代償を払わなければ、さらなる混乱を生むことは、歴史の教訓からも明らかだ。侵略の歩みを止めないことで、その代償も、アメリカ、そして世界に対する脅威も高まり続けている。
プーチンのウクライナに対する今回の攻撃は計画的であり、理不尽極まりないものだ。度重なる外交努力も拒絶した。
西側諸国とNATOは反応しない、このアメリカで、この議場で、われわれ国民を分断できる、ヨーロッパも同様に分断できる、プーチンはそう考えていた。
しかし、プーチンは間違っていた。われわれは準備ができている。結束している。実際に西側諸国は結束し、それを示すことができたのだ。
3月1日、バイデン大統領は就任後初となる一般教書演説を議会で行いました。一般教書演説とは、米大統領が今後1年間の施政方針を表明するものです。今回はウクライナ情勢を受け、冒頭はこの問題一色となりました。
今回のポイント
① Pay a price の使い方
「対価を支払う」のほか、「代償を払う」、「つけが回る」の意味でよく使われます。「Pay a high price」では「大きな代償を払う」となります。日常会話にも便利な表現です。
② Chamber が意味するものは?
特定の「部屋」を指しますが、この場合は演説の行われていた連邦議会の議場だとわかります。
③ at home とは、どこ?
一読すると「家庭で」とも取れますが、その後にEuropeと出てきます。つまり、ヨーロッパとの対比でアメリカ国内を指していると考えて良いでしょう。
まとめ
一国の大統領演説で、これだけ個人が(敬称なしで)名指しされることは異例とも言えます。バイデン大統領が、この問題に対する責任はロシアではなくプーチン大統領個人にあると考えていることがうかがえます。1日も早く平和が訪れることを祈るばかりです。