全米ビルボードのコンテンポラリージャズ部門において3度首位を獲得している国際的ジャズピアニストの松居慶子さんが8月25日(木)〜28日(日)の4日間、シアトルでライブを開催! 公演直前のインタビューをお届けします。
取材・文:本田絢乃
—シアトル公演に特別な思い入れはありますか?
シアトルは本当に大好きな場所。会場のジャズ・アレーは、私にとってふるさとのような、帰ってきたなぁと思えるライブハウスです。20年以上のお付き合いになりますが、ずっと通ってくださるファンの方もいて、それも落ち着く理由かもしれません。世界各地のファンが「コンサートに合わせて観光も!」と遊びに来てくれるのもシアトルならでは。インターナショナルな都市だと感じます。
—現在レコーディング中の新しいアルバムについて聞かせてください。
アルバムについて話すのはこれが初めてなんですが、全12曲の新作は、私のエネルギーや気持ちがいっぱい詰まった自分らしさの集大成です。前回のアルバム「Echo」のリリースから3年、「納得のいく形で新曲を届けるために時間をかけた」と言うよりも「時を待っていた」ような気がします。聞こえてきた100ほどのテーマやフレーズ、メロディーといったモチーフの中から厳選して作った12曲は、新たなチャプターの始まりと、愛と光で包まれた地球への賛歌のイメージでしょうか。7月初旬にレコーディングがスタートしたのですが、ミュージシャンたちとスタジオに集まって一緒に演奏できる喜びはひとしおでした。これからゲストアーティストを迎えたり、ジャケットの撮影をしたりして、ツアーと平行しながら9月中には完成できればと思っているところです。
—このパンデミックを通して 、何か変化はありましたか?
個人的には、それまで同じ枕で1週間以上寝たことがないような生活が続いていたので、睡眠と休養をきちんと取って健康を見直す良い機会になりました。また、お客さまの笑顔を前に演奏することは格別で、私にとってのエネルギー源だったんだと改めてライブの素晴らしさを再認識できました。最初に舞台に戻った時には、思わず涙がこぼれました。
—ソイソース読者へメッセージをお願いします。
コンサートツアーが復活して本当にうれしく思っています。今回のシアトル公演ではこれまでリリースした32枚のアルバムから選りすぐった「ベスト・オブ・ケイコ」のセットリストを予定。ぜひ会場でお会いしましょう。
Keiko Matsui at Dimitriou’s Jazz Alley
日程:8月25日(木)・28日(日)7:30pm〜、26日(金)・27日(土)7:30pm〜/9:30pm〜
場所:Dimitriou’s Jazz Alley 2033 6th Ave., Seattle, WA 98121
料金:$38.50
問い合わせ:☎206-441-9729
チケット・詳細:https://jazzalley.com