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オンオフの切り替えがうまいアメリカの学生

みんなの広場

ソイソース読者からの寄稿コーナー

入学初日に味わった屈辱

マクロ経済学のクラスで、EU危機についてグループワークをすることがあった。グループメンバーは僕を含めて3人で、他の2人はネイティブ。彼らの会話のスピードには全くついていけない。そこで、理解できない僕を無視して2人で議論を始める。相手にされていない屈辱感と同時に、自分の英語力の低さに苛立った。もっと理解力を高め、自分の考えを難なく伝達できるようになりたい。屈辱と同時に明日へのモチベーションにつながった。
マーケティングのクラスは、商品を考え出してそれについてマーケティングをするという授業内容。ここでノウハウや理論を学ぶ。利益を最大限に考えると同時に、いかにして顧客の満足度を高めることができるか。そのために必要なマーケット分析をし、その分析結果を実際にアクションに結びつけるというプロセスが非常に興味深い。クラスメートの女の子は現在ヘアーサロンを経営しており、今後店舗を増やしていきたいと考えているそうだ。これほど現実的で明確な動機を持てるのは非常にうらやましい。ここでもまた他のクラスメートと自分のレベルの差を感じた。
自分よりレベルの高いクラスメートに囲まれて授業を受けられる環境に感謝している。(留学生A/シアトル)

ホテルのラウンジでコーヒーを

シアトルのカフェは、夜9時になるとみんな閉まる。ダウンタウンであろうと、真夏の観光シーズンであろうとまったくおかまいなし。商売っ気がないのか、サービス精神がないのか……。きっとその両方だろう。観光客でなくても、これには腹立たしい思いをすることがしばしばだ。先だっても友人とキャピトルヒルにディナーにでかけた際、ちょっとお酒が入った後ダウンタウンまでぶらぶら歩いていて「おいしいコーヒーが飲みたいね」ということになった。が、まだ9時ちょっとすぎなのにカフェはどこもかしこも全部閉まっている。困ったなあと思いつつ、ふらりとフォーシーズンズホテルに入った。高級ホテルのラウンジの例に漏れずとっても快適なソファがある。一休みしながら対策を考えようということになった。ふと思いついてホテルのフロント係に「この時間に開いているカフェないですか?」と聞いてみた。あれこれ調べてくれたようだが、やはりない。すると「コーヒーだったらこちらで注文していただければお出しします」と思いがけないオファーを受けた。「それは素敵!」と、注文することに。暖炉の前の最高に座り心地のよいソファに腰掛けてコーヒーを待つことしばし。やがてピカピカのステンレスのポットに入ったコーヒーがクリーム、コーヒーカップ2つとともに運ばれて来た。お隣のカフェフォンテの香り豊かな高級コーヒーが、たっぷり4杯分。アンビアンスも加えるとこれで10ドルは決して高くない。シアトルの夜は、ホテルのラウンジでコーヒーしましょ。(カフェなんかいらんぞ!/シアトル)

オンオフの切り替えがうまいアメリカの学生

シアトルに来てから、アメリカの学生と日本の学生の生活スタイルの違いをよく感じる。例えば住む場所。日本の学生は実家から通える範囲の距離ならば、たとえ1時間かかっても実家から通う人がほとんどだが、アメリカ人学生は実家が近くても基本的には大学周辺の寮かアパートで暮らしている。最初はお金の無駄なのではないかと感じることもあったが、彼らを見ているうちにその考えは変わってきた。平日は自炊をしてなるべくお金をかけないようにしているし、平日にお酒を飲むこともなく、浪費の割合が低い気がする。それに大学の周辺は勉強に集中出来る環境も整っている。その一方で、土日などは遊びやスポーツなどに全力投球している。もちろん日本でもアメリカでも個人差はあるが、日本の学生と比べてアメリカ人はオンとオフの切り替えが非常にうまいのかもしれない。(のり/シアトル)

メジャーリーグ開幕

メジャーリーグがいよいよ開幕し、先日岩隈投手が登板するマリナーズの試合を観戦してきた。昨シーズンは惜しくもプレーオフを逃したため、選手もファンも今季に賭ける強い思いがある。マリナーズは、昨年のア・リーグ本塁打王、ネルソン・クルーズ外野手を4年総額5700万ドル(約67億円)の大型契約で獲得。クルーズ選手にはシアトルのファンから大きな期待が向けられている。4月のナイターゲームということもあり、まだまだ肌寒いシアトルだったが、球場はファンの熱気に包まれていた。この日の試合には敗れてしまったが、岩隈投手を始めカノー選手、クルーズ選手など今シーズンの活躍を予感させてくれる内容であった。日本人選手がシアトルでプレーしている姿に強い感銘を受けたと共に、私自身残り少ない留学をより実のあるものにしようと思わせてくれた。(野球大好き留学生/シアトル)

日本について考える

現在留学中の僕は、アメリカに来てから、日本が好きな外国人や日本語を勉強しているアメリカ人が想像以上に多いことに気付かされている。日本についての知識も豊富で、こちらが答えに詰まるような質問をされることも少なくない。留学前はアメリカの文化について知りたい、世界中の人たちとの出会いを通じて多くの考え方、視点に触れたいという思いがあった。しかし実際にシアトルに来てから、日本について新しく学ぶことが多い。外国に出て日本の良さを再確認することと同じように、日本のことをもっと知りたくなった。日本人と接する機会が少ないアメリカ人にとって、僕の発言が日本人のイメージになってしまいかねない。できるだけ正しい事実を伝えるためにも、きちんと自国のことを知る必要がある。この留学は僕にとって、外国の文化や考え方を学ぶだけでなく、母国、日本について、より考えさせられるきっかけにもなっている。(学生/シアトル)

シアトル系コーヒー

シアトルは「コーヒー天国」と呼んでいいほどカフェが充実した街です。 いわずもがなのスターバックスの発祥地であり、街を少し歩けばすぐにカフェにぶつかります。
そもそもコーヒーを歩き飲みするスタイルが広まったのはシアトルが最初なんだそう。その場でコーヒーの香りや味を楽しむイタリア系コーヒーとは対照的に、お持ち帰りしても風味や香りが逃げないような工夫がされているのがシアトルコーヒー。強めに焙煎された豆を使用し、シロップ等でアレンジしてもコーヒーの味を損なわないようになっています。エスプレッソにたっぷりのスチームミルクを加えたカフェラテもスターバックスが発祥。
ほかにも、シアトル系カフェの特徴として挙げられるのがエスプレッソマシーンの位置。マシーンがカウンターに背を向くように置かれ、お客さんの方から作業をしているバリスタの顔が見えるのがシアトル系。反対に、マシーンがカウンターの後ろに置かれているのがイタリア系カフェ。スペースの関係上、違う場合もありますが、基本的にどこのカフェもこのスタイル。カフェを訪れた時には、エスプレッソマシーンの位置に注目してみるのも面白いかもしれません。さまざまな個性に溢れる地元カフェを巡り、ぜひお気に入りのシアトル系コーヒーを見つけてみて。ちなみに私のおすすめはインターナショナルディストリクトにある「World Pizza」。リーズナブルな価格でおいしいピザと香り高いコーヒーが楽しめます。(千穂/シアトル)

世界が一つになれるソーシャルグループ

シアトルには、FacebookやウェブサイトMeetupで見つけられる、文化交流を目的としたミートアップのグループがたくさんある。英語やアメリカの文化を学びたい非英語圏出身の人々と、他の言語を学びたいアメリカ人のいわゆるLanguage Exchangeを目的としたのもそのひとつだ。先日私が参加したカンバセーショングループは、カフェで集まって一緒に勉強した後、近くのバーに飲みに行くもので、その日のメンバーは12の異なる国から集まった総勢18人。みんながそれぞれの価値観、文化を持っていて、話す英語もそれぞれその国柄を反映しているようで、なんだか暖かい。たった4時間のミーティングだが、学ぶことは無限で、ニュースで見るような戦争や政治的な対立といったものはそこにはない。私たち人間は、国は違えどみな一緒なのだと気付く。くだらない話から真剣な話まで、一緒に盛り上がり、食事を共にしてまた明日を迎える。日本にいてはなかなか体験できない世界が、ここシアトルにはある。多くのグループはオンラインで簡単に見つけられるので、みなさんも一度参加してみてはいかがだろうか。(nanaccoro/ シアトル)