ボランティアの盛んなシアトルでは、私たち日本人が参加できるイベントやプログラムがたくさんあります。今回は、日本語が生かせる日系団体のボランティアをしている方2人にインタビューしました。ソイソーススタッフのボランティア体験もご紹介します。
日系ボランティア団体 インタビュー
- アメリカの学校の子どもたちに日本を紹介する
日米協会主催プログラムJapan in the School 津岡昌子さん - 高齢者のアクティビティーを手伝う
アダルトデイケア「心会」 サムナー真規子さん
ソイソーススタッフのボランティア体験談
- 服が必要な子どもたちのために
クローズ・フォー・キッズ(Clothes For Kids) - ダウン症をサポートするウォーキングイベント
ピュージェットサウンド・バディ・ウォーク(Puget Sound Buddy Walk) ←今ココ - 北米最大の映画祭でボランティア体験
シアトル国際映画祭(Seattle International Film Festival)
ダウン症をサポートするウォーキングイベント
ピュージェットサウンド・バディ・ウォーク(Puget Sound Buddy Walk)
文:山田百合菜
「バディ・ウォーク」とはダウン症の人たちと一緒にシアトルセンターの周辺を歩くチャリティーイベント。始めて知って、楽しそうだなと思っていたらボランティアを募集していたので、参加しない手はないと、オンラインで登録をした。
全世界で300 回以上実施
バディ・ウォークは1995年のニューヨークが発祥。ダウン症への理解を深める目的で始められ、徐々に全米に開催地域を広げてきた。その後、世界中に広がり、いまや日本でも開かれるチャリティーウォーキングイベントだ。シアトルでは1996年から毎年開催されており、私が参加したのは昨年10月。会場になったシアトルセンターの広場には音楽や講演会のステージ、クラフトグッズの販売、子ども向けイベントのテントがずらりと並び、日曜日ということと秋のからりとした快晴が重なったためか、私の予想以上にたくさんの人で賑わっていた。
ボランティアを通してダウン症を持つ人との交流
ウォーキングが始まるのは夕方なので、それまでは子ども向けのイベントテントでボランティア。最初に担当したのは、ボディペイント・タトゥーのコーナーだった。
キャラクターの絵が描かれたシールや、ピンク・紫などのキラキラしたラメでできた子ども用のタトゥーを、腕や顔に貼るというもので、4歳から10歳くらいの子どもたちに人気だ。「どの色が好き?」と聞いたりしながらハートや星のタトゥーを貼ってあげると、それを嬉しそうに周りの人に見せて喜んでいる。そんな子どもたちの姿を見て、私まで嬉しくなった。
次に、デコレーションのコーナーに移動。用意されている赤・青・黄色のカラフルなリボンや紙テープで、ベビーカーや車椅子などを彩るのだ。訪れたダウン症の人と「この飾りが可愛いね!」と言葉を交わしながら一緒に車椅子を飾りつける。身近にダウン症の知り合いがいないため普段は交流する場のない私にとって、こうしたイベントを通じて何かが一緒にできるというのは、とても貴重な機会だと思った。
5000 人と一緒に歩く- ウォーキング開始
夕方になって、いよいよウォーキングが始まった。スタート地点はEMP横の広場。そこからキーアリーナに向かう道を進み、インターナショナル・ファウンテンをぐるりと一周した後に元の場所に戻ってくる。全行程約1マイル(1.6キロ)のウォーキングだ。驚かされたのはウォーキングの参加人数。私が見た限り5000人を超えていたのではないかと思うほど長い列ができ、シアトルセンター周辺の公園の道が埋まった。ダウン症の人やその家族だけでなく、たまたま近くを通りがかって飛び入りで参加した人までいる。「Buddy Walk」と書かれた看板を持っている人、仮装をしている人、それぞれが思い思いのやり方でウォーキングを楽しんでいる。「普段交わることがない大勢の人と一緒に歩くことがこんなにも楽しいなんて!」と感動した。
今回のボランティアを通じて、シアトルに住んでいる人たちのダウン症への関心の高さを実感できた気がする。今年のバディ・ウォークは10月2日に昨年と同じシアトルセンターで開催されることが決まっている。毎年ボランティアを募集しているので、興味のある人はウェブサイトのチェックをおすすめする。日本でも実施されているが、規模としてはまだまだ小さい。これからもっと盛んになることを願っている。
Puget Sound Buddy Walk
ウェブサイト:
downsyndromecommunity.org/puget-sound-buddy-walk/
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シアトル国際映画祭(Seattle International Film Festival)