ボランティアの盛んなシアトルでは、私たち日本人が参加できるイベントやプログラムがたくさんあります。今回は、日本語が生かせる日系団体のボランティアをしている方2人にインタビューしました。ソイソーススタッフのボランティア体験もご紹介します。
日系ボランティア団体 インタビュー
- アメリカの学校の子どもたちに日本を紹介する
日米協会主催プログラムJapan in the School 津岡昌子さん - 高齢者のアクティビティーを手伝う
アダルトデイケア「心会」 サムナー真規子さん
ソイソーススタッフのボランティア体験談
- 服が必要な子どもたちのために
クローズ・フォー・キッズ(Clothes For Kids) - ダウン症をサポートするウォーキングイベント
ピュージェットサウンド・バディ・ウォーク(Puget Sound Buddy Walk) - 北米最大の映画祭でボランティア体験
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北米最大の映画祭でボランティア体験
シアトル国際映画祭(Seattle International Film Festival)
文:山田百合菜
「北米最大の国際映画祭」の一つと呼ばれるシアトル国際映画祭(以下、SIFF)を知ったのは、ちょうど今から1年前のこと。アメリカに来て1カ月が経ち「ボランティアをしてみたいなあ」と考えていたときにSIFFのボランティアを紹介されたのだった。
開催期間1カ月、年に一度の映画祭
SIFFは、毎年5月から6月にかけて約1カ月間行われる世界的に有名な国際映画祭だ。新人発掘に力をいれており、世界中のインディペンデント作品が集まることでも知られている。400を超える出展映画は、シアトル市内だけでなくカークランド、レントンなど広く郊外の映画館でも上映されるため、シアトル以外に住んでいる人にもボランティア参加がしやすい。
ベルビュー在住の私は、ダウンタウン・ベルビューにあるリンカーン・スクエアの映画館で4時間半のボランティアをすることにした。主な仕事は、映画上映前の会場整理と上映後のアンケート回収だ。
開場時間までは映画館の入口でお客さんにどの列に並んだらよいのかを案内する役割。リンカーン・スクエアでは通常の映画の上映も行われているのだが、同じ劇場でもSIFFの映画への入場方法が異なるため、迷わないようにするためだ。開場までの間、列に並んでいるお客さんと「どんな映画が好きなの?」といった、ちょっとした会話ができるのが、アメリカに来て日の浅い私には楽しかった。
入場時間になるとチケットをスキャンする係と人数をカウントする係に分かれて、お客さんをシアターに案内。この時私はカウント係になり、入場するひとりひとりに「Hi! Theater is on the left.」と声をかけながら人数をカウントしていった。笑顔で声をかけると「ありがとう!」と笑顔で返してくれる人が多く、とても温かい気持ちになる。
映画が終わった後は出口に立ち、退場するお客さんからアンケートを回収。アンケート用紙には鑑賞したばかりの映画が1~5段階の星で評価されるようになっており、回収後は星の数を集計した。その時に担当したコメディ映画『Seoul Searching(邦題「ソウル・サーチング」)』は9割の人が5つ星という高い評価をしていた。後で調べると、この映画はSIFFの青少年審査部門で受賞しており、非常に満足度の高い映画だったらしい。
ボランティアでSIFF映画チケットをゲット!
このボランティアは映画好きには絶対おすすめだ。その理由のひとつが「映画鑑賞チケット」。ボランティア2時間でSIFF映画の鑑賞チケット1枚がもらえる。それだけでなく、ボランティア中にも関わらず「映画の上映が終わるまで仕事がないからお客さんと一緒に映画を見てもいいよ」と言ってもらって、その日のSIFF映画を見ることができた。ほとんどの仕事は映画の上映前後に集中するため、ボランティアのすることが特にない上映中は映画を見てもいいチャンスがよくあるようだ。
今年もすでにボランティアの募集が開始されている。特別に高度な英語力は求められないのでシアトルに来たばかりの留学生などにもおすすめだ。お客さんや他のボランティアの人とおしゃべりができるのも楽しみのひとつ。「英語に自信はないけど、お客さんと話すボランティアがしたい」という人はトライしてみてはいかがだろうか。
SIFF開催期間:5 月19 日~ 6 月12 日
ボランティア申込み:
www.siff.net/volunteer