Sea-Tacで働く日本人
大津希さんは昨年の7月、全日本空輸株式会社(ANA)シアトル支店の運送アシスタントマネージャーとしてシアトルータコマ国際空港(Sea-Tac)に赴任してきた。それまでは成田空港で約10年間、ANAのグラウンドスタッフとして働いていたベテランだ。大津さんに、成田とシアトルの違い、仕事の内容などについて聞いた。知っておくと便利な情報も提供してもらった!
Sea-Tacではすべての流れを把握できる
成田は空港が大きく、ANAの便数も多くて同じ時間にいくつもの便が出発するため、仕事はチェックインカウンターかゲートのどちらかに集中していました。決まった時間でたくさんのお客様のチェックインをして、時間に間に合うように飛行機を出発させる、ということにやりがいがありました。ただ、その日チェックインでお会いしたお客様にゲートでまた会うということはありません。
その点でシアトルは対照的です。ANAは一日一便しかありませんが、それをみんなが力を注いできちんと出発させるというのが、やりがいですね。私の仕事は、成田では全体の流れの中の一部分を担当していたわけですが、ここではチェックインからゲートまで統括してすべてを担当することになります。チェックインカウンターでお客様のチェックインと荷物のお預かりをして、お預かりした荷物がすべてちゃんと乗っているかの確認をし、ゲートに行ってその日チェックインされたお客様に「行ってらっしゃいませ」と言ってお見送りします。ですから、例えばチェックインの時にお客様の希望のお座席がとれなくて2人でいらっしゃったのに席が離れた場合、その場では仕方ないのでそれでチェックインするのですが、閉め切り前にいらっしゃらない方などがあれば、ゲートで調整して並びを変えて差しあげると「ああ、よかった」って言っていただけたりして、そんなときには良かったなって思いますね。
知っておくと便利!
最近、Sea-Tacに自動チェックイン機が導入されました。これだと、ご自分で座席を選べます。それから、オンライン・チェックインという方法もあります。インターネットで前もってチェックインしておくと、空港にいらした時にオンラインチェックイン専用の荷物を預ける場所があるので、短時間で荷物を預けられます。
セキュリティーチェック(手荷物検査)は全部で4カ所あるんですが、最近それぞれの待ち時間が掲示されるようになりました。フライト情報の電光掲示板があり、その横に出ています。チェックインが終わったら、まずどのセキュリティーチェックが一番空いているか確認して行かれることをおすすめします。
シアトルを楽しむゆとりが出てきたところ
中学で英語を学んで以来、英語を使って接客の仕事がしたいと思い、エアライン科のある専門学校へ進学し、語学やエアラインについて学び、夢だった仕事に就くことができました。とても充実した毎日です。
シアトルに来てからは、まだ1年少しなので、わからないことが多いのですが、最近ようやくいろいろなところに出かけるゆとりが出てきました。仕事帰りにマリナーズの試合を見に行ったり、休日は同僚とレニア山に出かけたりしています。シアトルで好きなところはグリーンレイク。湖の周りを歩くのがいいですね。できれば3年くらいいられたらいいのですが。
大津 希さん
全日本空輸株式会社(ANA)シアトル支店
運送アシスタントマネージャー
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