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特集 シアトル 賃貸&不動産事情

春は引越しの季節。今回は、シアトルの不動産エージェント「Mariko Mitsui」さんに家探しのコツを聞きました。信頼できるシアトルの不動産会社も一挙にご紹介します!

取材・文:小村侑子、越宮照代

 

 


住まいの見つけ方

不動産エージェント「Mariko Mitsui」オフィスの三井まりこさんに、賃貸および購入物件を見つけるためのプロセスと注意点、エージェントのサービスについて話を聞いた。

三井 まりこ( みつい まりこ)
■幼いころから折込チラシで間取り図を見るのが好きで毎朝学校へ遅刻しそうになる。設計士になるかと思いきや、バブルのコネで東京の不動産会社へ。2000年にシアトルへ渡米後、ご縁あってエージェントの元でアシスタントに従事、アメリカの不動産のオモシロさに目覚めて2003年に独立。現在はAirbnb/ 大家さんも兼業。柴犬2匹+ 2児の母でサッカーと車が唯一の趣味。

賃貸物件はどのように探せば良いですか?

大きく分けて、自分で探す方法とエージェントに専属で依頼する方法の2つがあります。自分で探す場合は、インターネットの賃貸不動産ページの利用がほとんど。中でも「ジロー(Zillow / www.zillow.com)」は最近、充実していてオススメです。他にも「トゥルリア(trulia / www.trulia.com)」と「ホットパッズ(Hotpads / hotpads.com)」は賃貸物件を主に扱っています。好みの物件を見つけたらオーナーに直接連絡を取り、ご自分で交渉後、条件が合えば契約して入居します。

手続きの際に気をつけたいのが、契約書をきちんと確認すること。オーナーが自分の都合の良いように書き換えている場合があるので注意が必要です。またメンテナンスの対応を誰がどのようにするのかなども含めて、管理体制を明確にすること。

専属エージェントに依頼する方法もあります。エージェントは点在する賃貸物件の情報を収集、厳選してからお客様へご提案できるため、短期間で入居されたい方や、海外にいる方でも、エージェントを代理にして内覧依頼、リモート契約もできます。到着後にそのまま新居への入居も可能となり、滞在費用の節約にもなります。

エージェントを利用するとどんな利点がありますか?

賃貸契約においてエージェントを通す最大の利点が、オーナーとテナント双方の相性のマッチングです。管理体制の確認もしっかりチェックします。

賃貸は引越してから、オーナーさんとテナントさんのお付き合いが始まります。そのために問い合わせの時点で相手の印象が悪いといった問題を感じた場合、例え物件が良くてもお客様には再検討を促すなど、事前確認を徹底しています。

その他、インターネットやテレビなどの煩雑なユーティリティーの手配や、レンタル家具の手配、入居し始めて1カ月ほどで出てくる問題への対応サービスも料金に含まれています。また当オフィスをご利用されているお客様の8割が、州外または日本などの国外から引越して来られるケースです。別途料金にはなりますが、日用品雑貨などのお買い物サービス、学校申込みや免許取得など、生活のスタートアップに必要なお手伝いもお受けしています。手数料は当オフィスの場合、家賃の1カ月分(約$2000〜)からです。

家を買いたい時はどうしたら良いでしょうか?

家を買おうと思われた時に皆さんがよくなさるのが、インターネットでオープンハウスを見つけて見学に行き、気に入った家が見つかったらエージェントを探すという手順ですね。弊社にも、3カ月くらい自力で探していたけれど中々見つからず、もっと早くにお話が伺えていたらと思うこともしばしあります。

どういうことかというと、エージェントは早ければ、物件がマーケットに出た1時間後には現地に到着していて、その場でお客様に買うかどうかを判断していただき、そこからオファー(買い付け)の準備をするなど、裏ではかなりスピーディーにプロセスが動いています。現在は売り手市場ですので、少しでもいい条件で買うには、この先回りをするかどうかが大きな違い。最近はオファー締切前に契約を締結するケースも少なくありません。オープンハウスの時にはすでに、オファーが先方に届いている率は約7割以上なんですよ。だから家を買いたいと思ったら業界に精通した情報を持っている、フットワークの軽いエージェントを見つけることですね。ワシントン州では、日本のように買い手が払う仲介手数料はなく、売り手が双方分を払うので、基本的にこの購入サービスは無料で受けられます。

また、自分がどれくらいの価格まで買える体力があるのかを知ることも大切です。オファーが重なると想像以上に高騰するので、エージェントとよく相談し、自分の予算内ギリギリで探すのではなく、余裕を持って物件を紹介してもらいます。

売買の場合、エージェントに頼む利点はなんでしょうか?

中古の物件の場合、エージェントは主に不動産業者専用のデータベースにアクセスして、そこからお客様のご希望に沿った物件をご案内します。そして限られた時間の中でスムーズに売買のプロセスが進むよう、最高のパフォーマンスを提供するのがエージェントの仕事です。

不動産契約では様々な問題が起こり、2つとして同じ契約はありません。エージェントは常に時間内での問題解決を強いられます。例えば、家の引き渡し直前に水漏れや不当な抵当権が発覚したり、最近はローンのプロセスが厳しくなっているので、お客様が条件から外れそうになるのを交渉し事故を未然に回避するなど。ネタは本が一冊書けるくらいたくさんありますよ(笑)。目先の利益に囚われず色々なリスクをご理解されたうえで、ご自分に合ったサービスを選ばれたらいいかと思います。

Mariko Mitsui CRS, ABR, Certified Residential Specialist
不動産エージェント 三井まりこ

John L. Scott Real Estate
Bellevue Downtown Office, 11040 Main St. Suite 200, Bellevue, WA 98004
☎︎ 425-688-3602
marikomitsui.com

 

 

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