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特集 シアトルで見たい日本映画

是枝監督の作品紹介

『海よりもまだ深く』(2016年)

ダメ人生を送る中年男、良多(阿部寛)。元妻の響子(真木よう子)には愛想を尽かされ、息子の養育費もまともに払えない。ある日、良多の母・淑子(樹木希林)が住む団地の一室に集まった彼らは、台風のため翌朝まで帰れなくなる。壊れかけた家族に、一夜限りの家族の時間が流れる。SIFF2017参加作品。

 


『歩いても歩いても』(2008年)

『海よりもまだ深く』の姉妹作。阿部寛演じる息子役と樹木希林演じる母親役のコンビは同作から始まった。夏の終わり、横山良多(阿部寛)は妻と息子を連れて実家を訪れた。老いた両親の家には久しぶりに笑い声が響くが、どこかぎこちなさが漂う。今日は15年前に事故で亡くなった横山家の長男の命日だった。

 


『そして父になる』(2013年)

6年間育てた最愛の息子は、病院で取り違えられた他人の子だった。エリート建築家の野々宮良多(福山雅治)は人生で初めての壁にぶつかる。6年間愛してきた他人の息子と、初めて会う実の息子。どちらを引き取って育てていくかの葛藤の中で、自身の「父親」としての存在を見つめ直す。家族の愛と絆を描く感動作。

 


『誰も知らない』(2004年)

都内の2DKのアパートに、母親のけい子(YOU)と息子の明(柳楽優弥)が引越してくる。大家には母子2人の家庭と説明するが、実は他に3人の子どもがいる。父親の違う子どもたちの出生届けは出されておらず、学校にも行っていない。やがてけい子は姿を消し、誰も知らない子どもたちだけの生活が始まる。実在の事件を題材にした衝撃作。

 

プロフィール
これえだ ひろかず■日本の映画監督、テレビディレクター。1962年生まれ。早稲田大学卒業後、テレビドキュメンタリー演出家を経て映画の道へ。初監督作品『幻の光』(95年)がヴェネツィア国際映画祭で金のオゼッラ賞受賞。4作目の『誰も知らない』(04年)がカンヌ国際映画祭にて映画史上最年少の最優秀男優賞(柳楽優弥)を受賞。以降も多彩な作品を生み出し、国内外の数々の賞に輝く。次回作『三度目の殺人』は今年9月に日本公開予定。根っからの仕事人間で、映画祭で海外に出た際は余暇の時間でホテルにこもって仕事を進めるのが一番の楽しみ。

続いては、これだけは知っておきたい!日本の映画監督