ソイソースは500号を達成しました。読者の皆様、取材にご協力いただいた皆様、寄稿してくださった筆者の方々、広告主の皆様のサポートのおかげです。心から感謝申し上げます。今回は、かつての編集長2人からのメッセージ、そして昔のソイソースを知らないスタッフが、新鮮な目で選んだ過去の特集、記事をご紹介します。
- かつての編集長2人からのメッセージ
- 過去の特集から、印象に残る特集ピックアップ
- スタッフが見つけたちょっと気になる過去記事
過去の特集から
かつてのソイソースを知らない若い編集スタッフが、2010年以前のバックナンバーから印象に残る特集を選びました。古くからの読者の方には懐かしいかも。(発行年月日順)
2000年11月25日号
祝 ついにオープン!宇和島屋ビレッジ!
<要約>
スーパーマーケットと数々の小売店、レストラン、そして居住空間をも備えた一大プロジェクト、「宇和島屋ビレッジ」がついに完成。11 月22 日に仮オープン、11 月29 日午前8時半にテープカットとなった。売り場面積は、旧宇和島屋シアトル店の倍以上に当たる5 万平方フィート。入り口に向かって左側には巨大な石灯ろう、右側に丸く並んだポールには、日本をテーマにした様々なパブリックアートを製作してきた曾我部アキさんによる銅製の龍が取りつけられ、アジアの雰囲気を盛り上げる。
<スタッフの感想>
「宇和島屋ビレッジは長年の夢。私たちのファミリー・ビジネスはチャイナタウン・インターナショナルディストリクトに根差しています。宇和島屋ビレッジがインターナショナルディストリクトにプラス効果をもたらすことと確信しています」とCEO で会長のモリグチ・トミオ氏の言葉があるが、15年余り経過した今、私自身、現在宇和島屋が日常生活に欠かせないものになっていることを日々実感しており、とても大きなプラスの効果をもたらしたのではないかと感じている。アジアの食品を取り扱うスーパーマーケットだけでなく、様々な小売店が入っているため生活に必要なものは何でも揃うのが宇和島屋の魅力だ。フードコートでアジアの味覚を楽しむことができるのも、アジア以外の国の人々にも人気が高い理由だろう。そして、石灯ろう、銅製の龍などアジアをイメージさせるアートが設置されていることは、記事を読んで初めて知らされた。(M)
2000年12月10日号
イチローin SEATTLE
<要約>
2000 年11 月19 日、イチローのシアトルマリナーズ正式入団が決定。発表のためシアトル入りしたイチローの滞在5 日間徹底ドキュメントとマリナーズ入団記者会見における一問一答、および地元シアトル市民の反応を紹介。5日間という短い滞在ながらも、球団サイドからの手厚い歓迎や、地元市民の快い反応を肌で感じて「興奮している」と語るイチロー。しかし、熱狂的なマリナーズファンの中には「まずはお手みを拝見させてもらう」と語る人も。ファンを納得させるためには実績を残すほかない。これからの活躍への期待が盛り上がる。
<スタッフの感想>
この記事が書かれたシーズン、移籍1年目のイチローは驚異的な成績を残す。新人選手ながら首位打者、盗塁王、ゴールデングラブ賞、MVPなど数々の賞を獲得。これらの賞を同時受賞したのは史上唯一。そしてその後も2012年までマリナーズでプレーし続けたイチローは、世界最多安打、10年連続200本安打などの記録を打ち出し、シアトルはもちろん全米の野球ファンから認められる選手となり、メジャー殿堂入り確実とまで言われる。当時、外国から来た選手が活躍できるのかと疑問視していた野球ファンも、いまでは思い改めていることだろう。日本のみならず世界でも名を馳せたイチローが、まだ世間からは期待と同時に不安を抱かれていたという記事を読み、月日の流れを感じた。(K)
2001年3月10日号
シアトル地震
<要約>
2001年2月28日午前10時54分、オリンピア郊外を震源地とするマグニチュード6.8の地震がシアトル一帯を襲った。52年ぶりの大地震で、心臓発作による死者1人、負傷者400人以上、被害総額は20億ドル以上と推定された。震源が深いことや降水量が少なく地盤が比較的硬かったこと、防災意識が高かったことから、重傷者はほとんどいなかったと注目され、奇跡の地震とも呼ばれている。地震の専門家は、今回のフアンデフカプレートが北アメリカプレートの下にもぐり込んだ地下深くで起きた地震だが、将来はこの2つのプレートが衝突する部分で起こる可能性があると指摘する。こうした地震は300年~500年の周期で発生するとされており、最後に発生したのは300年前。今すぐ起こる可能性もあると言われている。
<スタッフの感想>
2001年のこの地震以前から防災対策に力を入れてきたシアトルは、いつ発生してもおかしくない大地震に向けて市民の意識向上に務めている。私の知人の所属する教会でも防災セミナーが行われ、準備を進めているようだ。日本で生まれ育った私は、シアトルでこのような地震があったことや、市が防災に力を入れていることを知らず、正直驚いた。この記事に特集された地震では津波や余震がほとんどなかったらしいが、次に起こるとされる大地震はどちらも発生するとされており、より念入りな防災対策が必要だ。地震国日本から来た私としては人事ではなく、家族や友人と防災や地震対策について話し合う機会を設けるべきだなと考えさせられた。(N)
2004 年1 月10 日号
ソイソース編集部いち押しDVD& ビデオ大百科
<要約>
この号ではDVD&ビデオ大百科と題し、80年代から2000年代を中心に編集部がオススメする映画が約60本紹介されている。映画はカテゴリー毎に分けられており、恋愛、コメディー、ホラーなどから、読者の好みに合った作品が見つけられるようになっている。ラブコメディーや恋愛もの、クラシック映画、シアトルが舞台の映画のといった定番のカテゴリーに混じって、「ちょっぴり覗いてみたい同性愛のストーリー」、「見ていてお腹が空く映画」なども。日本の話題作としては妻夫木聡、竹中直人の『ウォーターボーイズ』、黒澤監督の『生きる』が紹介されている。
<スタッフの感想>
この特集がパッと目に入った瞬間、とても懐かしい気分になった。今となっては日常生活ではまずお目にかかることができなくなったビデオがずらりと並んでいる写真を見たからだ。DVDやブルーレイが主流になった今、2004年はビデオが主流だったんだな、と時代を感じさせられた。特集の中で紹介されている映画はどれも馴染みのないものばかり。映画のタイトルと共に主演の役者の名前も書いてあり、今でも有名なハリソン・フォードが、82年の映画に出演しているのを知って驚いた。また不朽の名作とされる『ショーシャンクの空に』が自分の生まれた年の1994年に公開されていたというのも発見だった。とかく目新しいものに惹かれがちだが、過去の名作に触れるのも大切なことだと感じさせられた。(S)
次ページは、
スタッフが見つけたちょっと気になる過去記事