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結婚式を4回挙げたカップル。その感想は?

父島、東京、シアトル、ネバダで結婚式

現在シアトルで暮らす直美さん、ケビンさん夫妻の出会いは、直美さんの故郷である小笠原諸島父島。ケビンさんが、友だちと2人で 思い立って始めたヨットのセーリング中、たまたま寄港したのが父島だった。ビーチで開かれていたバーベキューパーティーに出るとそこに直美さんも参加していた。お互い言葉が通じず「何をどうしてやり取りしていたのか未だに分からない」状態から、遠距離での交際を経てプロポーズ。まるでおとぎ話のような運命の出会いを果たした2人は、色々な事情から日米合わせて4回も式を挙げることに。

「同級生や友だちはほとんどみんな島を出て東京で生活しているので、まず東京で式を挙げたかったんです。それから次に故郷の父島で。シアトルでは彼のお母さんが絶対やりたいかということだったので。 最後は彼の希望で、ネバダ州のバーニングマンという 6 万人集まるヒッピーのお祭りで合同の式をしました」 。本当はそんなに何度もしたくなかった直美さんはウェディングドレスは一着だけ用意し、無宗教のご主人に合わせ、式は全て人前にした。

東京その中で直美さんが一番気持ちよくできたというのが、東京恵比寿でのレストランウェディング。結婚式専門の会場ではないもののウェディングコーディネーターがいて、プログラムの内容、時間配分、費用などの相談や、メイクやカメラなど外部業者の手配など全て任せることができた。「モダンで格式のあるレストランで、そこでの結婚式がどうしてもしたくて。友だちもみんな来てくれて、ご飯もおいしくて、本当に私の思った通りの式ができました」。シックでおしゃれな雰囲気の中、ウェディングツリーの署名や、キャンドルを使った幻想的な儀式などを行った。

父島 父島での式は当初予定になかったが、親戚からなぜやらないのかと叱られ、2 週間前に急遽会場を借りた。立食形式のカジュアルなパーティで、司会進行から音楽、余興、ヘアメイクやネイル、ブーケ、写真まで、全て友だちの手によるもの。野に咲いている花で作ったというブーケの中に、バナナの葉が入っているのはさすが南国。「余興ではフラを踊ってもらったり、本当にみんなで作った感じで、すごく温かい会でした。笑いあり、涙ありっていいますが、笑いしかなかったですね(笑)」

シアトル 2人とも気が進まなかったシアトルでのウェディングは、何から何までご主人のお母様主導の下、伝統的なアメリカンスタイルが貫かれた。
「場所だけは決めてと言われて、ウディンビルの De LILLE CELLARS というワイナリーにしたんですけど、お花、立会人、ブライズメイドのドレス、ケーキ、ビデオ、カメラ、ハープの生演奏、バンドなどは全部お義母さんが準備したので私たちは何も知りません」。

お義母さんの希望と、2人の「それだけはやりたくない」という意見のせめぎ合いで一時は大喧嘩に。「ただ、お義母さんは若い頃お金が無くてちゃんとした式ができなかったらしくて、自分がやりたくてもやれなかったことを全部詰め合わせたような、お義母さんの夢が詰まった結婚式でしたね」

合計4回も結婚式を挙げたその感想を聞くと、「花嫁ってその日だけ主人公になれるという意味では素晴らしいですけど、もう1回やりたいかというと、もう二度とやりたくないですね。綺麗で楽しそうに見えますけど、大変な事の方が多かった。でも今振り返れば面白かったなとは思います」
国際結婚を控えるカップルは、4回とはいわないまでも、似たような経験をするかもしれない。直美さんからのアドバイスは「長い物には巻かれろ」だそうだ。

「結婚式はテストみたいなもの。結婚式をプランしてやり遂げられれば、多分結婚生活は何があっても乗り切れるんじゃないでしょうか」とご主人。無事4回も済ませた2人は、きっと今後の結婚生活で何が起きても大丈夫なことだろう。

シアトル会場: De LILLE CELLARS
14208 Woodinville-Redmond Road N.E.,
Redmond, WA 98052
www.delillecellars.com