日本国内で「ほっともっと」や「やよい軒」などの大規模チェーン店を展開する株式会社プレナスが10月3日に美食の街、フリーモントにラーメン店「カヤバ」をオープンしました。
取材・文:フォーリー由香
カヤバ/KAYAVA. Fremont
▲江戸時代末期の都市計画によって生まれた「茅場町」に由来する店名「カヤバ」は歴史的背景から「どうなるか」ではなく「どうしたいか」という能動的な姿勢を象徴する
シアトル・ダウンタウンから北へ車で約15分、フリーモント橋を渡ってすぐ、GoogleやAdobeといった大手IT企業やレストランが立ち並ぶエリアに位置する。黒とグレーが基調の洗練された和モダンの店内には、カウンター13席とテーブル28席が設けられている。同店の監修を手掛けたのは、日米の飲食店経営で成功を収める大西益央氏。『情熱大陸』や『日経新聞』など、さまざまなメディアから注目を集める人物だ。「カヤバ」には、大西氏のこだわりが随所に及ぶ。たとえば、冷凍ではなく新鮮なまま仕入れるローカル産の鶏や豚を使って毎日仕込まれるスープ、配合にこだわった小麦粉を練って作る自家製麺だ。店内で一から手掛ける食材を使って、オーダーを受けてから丁寧に作られ提供される熱々で渾身の一杯はまさに「Artisan Ramen(職人ラーメン)」だ。ラーメンに合わせて色や形を変えるという器は有田焼を特注。これも大西氏のこだわりの一つ。
▲牧圭介さん(左)、アドバイザーの大西益央さん(中央)、ゼネラル・マネジャーの今中祐也さん(右)
プレス・プレビューでは、前菜3種類と「鶏とりぱいたん白湯ラーメン」「トリュフ上しゃんたん湯ラーメン」「ポーク醤油ラーメン」のラーメン3種類を試食。「鶏白湯ラーメン」は鶏ガラや丸鶏を丁寧に煮込み旨味を引き出したスープで、クリーミーで濃厚だが後味はスッキリしている。「レス・イズ・モア」のコンセプトのもと、シンプルながら素材の味が際立つラーメン。トッピングされた少量の刻み紫玉ねぎは、シャキッとした歯応えが抜群のアクセントに。一皿に旨味が凝縮され、食べ応えも十分だ。
▲一度食べたらクセになる鶏白湯ラーメン $18
「カヤバ」のラーメンには、アメリカの人に本物の味わいを堪能してほしいという情熱が込められている。健康志向が高く新しいものに寛容なシアトライトに自然に受け入れられるだろう。こってりとした豚骨味が主流のラーメン文化に、旋風を巻き起こすことが期待される。
カヤバ/KAYAVA. Fremont
704 N. 34th St., Seattle, WA 98103
営業時間:水〜日11am〜3pm /5pm〜9pm定休:月火
☎︎206-503-2190
www.kayavausa.com