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リトルレイズ・ベイカリーLittle Rae’s Bakery

バレンタインにぴったりハートクッキー
バレンタインにぴったりハートクッキー

11月25日号の特集で紹介したキュートなクッキーのリトルレイズ。オンラインでギフトボックスの購入が可能になったのを機に、社長のジェイムズ・モース(James Morse)さんに話を聞いた。 会社を設立したそもそもの理由は、ナッツアレルギーの子どもたちに安心して食べて欲しいという思いから。というのも、自分自身が子どもの時から様々な食品アレルギーに悩まされた経験を持つからだ。「FDA( アメリカ食品医薬品局)の基準に合格していても、材料を正確に明記していない限り何が入っているかわかりません。着色料も香料もアレルギーの原因になり得ますからね」と語る。ナッツフリーのベーカリーは珍しい。取材の前日は、ナッツを食べないだけでなく、スーパーのナッツ売り場にすら行かないで欲しいと言われ、交差汚染防止対策が徹底しているのを感じた。

ギフトボックスの詰め合わせもいろいろ
ギフトボックスの詰め合わせもいろいろ

同社で使用する着色料はすべて食物から作る。赤はビーツ、黄色はターメリック、緑はホウレンソウまたは葉緑素、オレンジは人参から。だから作物の状態や調理により色のトーンが日々変わり、鮮やかな色は作れない。同社のクッキーが可愛らしいパステルカラーなのは、そのためだ。 デザインの斬新さ「うちのクッキーには、一つ一つのデザインにちょっとしたストーリーがあるんです」と、ブルーのユニフォームをかたどったクッキーを指さしてジェイムズさんは誇らしげだ。言わずと知れたシーホークスをモチーフとしたクッキーだが、よく見ると各クッキーに書かれているナンバーが異なる。今シーズンのスタメンのナンバーなのだ。それだけでは単調なのでフットボール型のクッキーを1枚入れて完璧なシーホークスパックが出来上がる。フットボール型クッキーだけのパックもあるし、ハスキーがプレーしている時はユニフォームのカラーを紫と黄色に変えるそうだ。同社のマーケティング戦略は臨機応変で茶目っ気たっぷりだ。 「大企業ができないことをして差別化を図っているんです。ジャック・オ・ランタン、コウモリ、フクロウは私たちのオリジナル。 サンクスギビング用にはコーン、落ち葉、パンプキン、七面鳥など。手間がかかりますが、なるべくたくさんの種類があるほうが楽しいでしょう?」 クリスマスシーズンにはサングラスをかけた「クールサンタ」が登場。トナカイのパックには必ず1 つ、赤鼻のトナカイを入れるといったディテールにもこだわる。大統領選挙がある年は大統領候補者の似顔絵クッキーがよく売れるそうだ。Uディストリクトのホールフーズはいまだにオバマクッキーを注文してくるので、需要がある限り売り続けると言う。会社のロゴを入れたり、ゲームのキャラクターを真似たり、カスタムメイドだからどんなデザインにも対応する。ミニマムオーダーは設定せず、個人の少量注文も受け付けるというので驚いた。「顧客はみな個人経営のスモールビジネスなので彼らの予算に対応したいのです。巨大企業には売りません」と言う。大企業はその巨大さゆえ、クールなことをする機会を自分自身で奪っていると微笑み、こう続けた。「私たちのお客さんは、良い食べ物、ナチュラルな食べ物を選択するだけでなく、私たちが製品につぎ込むエネルギーを理解し、それに感謝してくれているんです」

春から夏の商品 バックトゥースクールクッキー
春から夏の商品バックトゥースクールクッキー
根強い人気のオバマクッキー
根強い人気のオバマクッキー
社長のジェイムズ・モースさん
社長のジェイムズモースさん

同社の製品はクッキーの他、マフィン、スコーン、シナモンブレッド、クイックブレッド、ブレッドケーキ、カップケーキなど多岐にわたる。グラノーラやサンドイッチ、サラダなども作り、200 軒以上のカフェに毎日フレッシュな食べ物を提供しているそうだ。自分の好きなものを選んで詰められるギフトボックスのメールオーダーも始めた。詳しくはウェブサイトを参照。 Little Raes’s Bakery www.littleraesbakery.com