2013年にベルビューにワシントン州1号店をオープンして以来大人気の麵屋空海(Kukai Ramen & Izakaya)が、3号店となるキャピトルヒル店を4月30日にグランドオープンさせた。
店内に1歩足を踏み入れると、そこはイメージしていたラーメン屋の雰囲気とは全く異なり、とてもモダン。ラーメン屋というよりは、おしゃれなレストランといった感じで、デートナイトに来店しても全く見劣りしない。「今やアジアのレストランはどこもモダンでハイセンス。アジアのトップデザイナーをアメリカに招いて店内のデザインをしてもらいました」と話すのはオーナーのブランドン・ティンさん。大のラーメン好きが功を奏して、空海を成功に導いた。
こだわり抜いた ラーメンメニュー オーナーのこだわりが隅々まで行き届いた同店のラーメンは、想像以上に手間と時間がかかっている。毎日12~15時間かけて作られるスープは、日によってばらつきが出ないよう、厳しい品質管理がなされている。
同店1番人気のメニューは限定特濃ニンニクとんこつ醤油ラーメン(Garlic Tonkotsu Shoyu Ramen $12)。トッピングはモヤシ、メンマ、海苔、薄焼きチャーシュー、半熟タマゴ。テーブルに運ばれてくるとすぐにニンニクの香りが漂い、食欲をそそられる。ギトギトした脂っこさは全くなく、本場九州のとんこつラーメンに引けを取らない味だ。縮れた太麺にニンニク風味のスープが程よく絡んで、食べ応えがある。薄焼きチャーシューは、プラス$0.50で豚バラチャーシュー(Fatty Pork Belly Chashu)に変更できるとのこと(追加の場合は$2)。これからの暑い季節、スタミナ補給にピッタリのラーメンだ。
限定特濃とんこつ塩ラーメン(Tonkotsu Shio Rich Ramen $12)は、とんこつが食べたいけれど、ニンニクは苦手という人におすすめ。ニンニクとんこつ醤油ラーメンと同じスープを使用。とんこつのコクは失わず、それでいて塩ラーメンのさっぱりとした後味が味わえる。トッピングでついてくるしっかり味のついた大きなチャーシューは、そのまま食べても、麺と絡めて食べてもおいしい。余分な脂身がついていないので、さっぱりとしたスープとの調和が乱れることがない。
女性客に大人気なのが、ユズ塩ラーメン(Yuzu Shio Ramen $11)。フレンチソルトとユズをベースにしたスープに細麺を使用。「ゆず風味のラーメンって?」と少し疑心暗鬼だったが、スープを一口飲むと、さわやかな柑橘の香りがして、食べだすと箸が止まらない。シャキシャキとした歯ごたえのチンゲンサイがのっていて、バランスよく野菜も食べたいという時に嬉しい。冷めてもおいしく頂けるので、時間をかけて食べても、最後の一口まで十分に楽しめる。
食欲をそそられるトッピングの数々 追加のトッピングはモヤシ、キクラゲ、チャーシューなど15種類(各$1.50)が用意されている。中でも、半熟タマゴ(Seasoned Half-boiled Egg)には強いこだわりがあるようで、「完璧な半熟タマゴを作るためには、1秒の誤差も許されません」とブランドンさん。同店の半熟タマゴは、箸で掴もうとすると崩れそうなくらいで、割ってみると、白身はきちんと固まっているが、黄身はトロトロ。それでいて、黄身まで味がしっかりついているので驚きだ。同店でしか食べられない1品に、ついもう1つ食べたくなる。半熟タマゴがついていないメニューには、$1でトッピングできるそうなので、試してみる価値あり。 居酒屋メニューも豊富に提供 店内にはバーがあり、お酒に合う一品料理も豊富。スパイシー冷奴(Spicy Chilled Tofu $3.50)には、キュウリ、ミニトマト、ネギがトッピングされ、なめらかな舌触りの豆腐には、甘さの中にピリッとした辛味があるタレがかかっている。ラーメンの前菜にもおすすめ。表面がカリカリに揚がった鶏手羽(Chicken Wings $6.50)はビールとの相性ピッタリ。シトラスの風味がするニンニク甘ダレがかかっていて、日本人だけでなく、アメリカ人にも喜ばれそうな味だ。一口サイズの野菜のかき揚げ(Vegetable Kakiage $6.50)は取材に行ったスタッフ全員が大絶賛。エダマメ、ニンジン、タマネギに加えて、ふわふわのタマゴが入っている。表面はサクサク、中はタマゴ効果でなめらかな味になっている。たこ焼きにも似た味で、おろしショウガがたっぷり入ったタレで頂く。
他にも、ツナマヨおにぎり(Tuna Mayo Onigiri $4)、海老カツ(Prawn Cutlet $6.50)、塩キャベツ(Warm Cabbage with Dressing $3)など、新メニューが追加されているので、居酒屋メニューからも目が離せない。
オレゴンに新店が近日オープン
ブランドンさんは「日本に行かなくても、ここで東京空海の味を楽しんでいただけるよう、スタッフ全員が毎日心を込めてラーメンを作っています」と熱く語ってくれた。近日中には、ビーバートンにオレゴン第1号店もオープンする予定。
Kizuki Ramen & Izakaya (旧:Kukai)
320 E. Pine St., Seattle, WA 98122
☎ 844-585-2487 x3
www.kukai-ramen.com
営業時間:月~木 11am~2:30pm、5pm~9:30pm、 金・土 11am~10pm、日11am~9:30pm