街中がキラキラと輝き始める12月。ツリーを飾ったり、プレゼントを贈り合ったりと、クリスマス文化は日本人の間でもすっかり浸透しています。でも、本当は何の日? アメリカに住むなら知っておきたいクリスマスにまつわる豆知識をご紹介します。
取材・文:ハーモニー・ケリー
牧師さんに聞いてみました!
クリスマスの歴史
冬至の時期に古代ローマ帝国で行われていた太陽の子を祝う祭りに合わせ、クリスチャンたちがキリストの降誕を祝っていたのが始まり。西暦325年にトルコで行われたニケーア公会議以降、12月25日に固定されました。クリスマスの語源は、イエス・キリストを礼拝するという意味の古英語、キリスト・マス。
現代の教会ではどんな風に過ごす?
クリスマス直前の日曜日にクリスマス礼拝が行われ、聖書に書かれているイエス・キリストの誕生の話がされたり、ろうそくに火を灯したり、降誕劇や聖歌隊による特別賛美などでクリスマスを祝います。
キャロリングって何?
クリスマスが近付くと日本でもアメリカでも、行く先々でなじみのある音楽が流れていますね。そんなクリスマス賛美の歌、クリスマス・キャロルを病院や店頭などで歌うことをキャロリングと言います。
きよしこの夜(Silent Night)、牧人ひつじを(The First Noel)、もろびとこぞりて(Joy to the World)、天には栄え(Hark! The Herald Angels Sing)、荒野の果てに(Les Anges dans noscampagnes)、さやかに星はきらめき(Oh Holy Night)
クリスマス礼拝は誰でも参加できる?
教会は、どなたでも大歓迎です。初めての方でも、どこの教会でも温かく迎えてくれるはずです。きっと、思ったより敷居が低いと感じられることでしょう。服装なども気になさらずに、どうぞお気軽にお越しください。
参加費はかかりますか?
礼拝中に「献金」という時間はありますが、強制ではありません。まずは、教会で愛を受け取ってください。
今回お話ししてくれた牧師さん
モルガード久山貴子■兵庫県出身。インドネシアへ教育宣師として従事した後、2000年関西聖書学院卒、兵庫県にあるJEC上郡福音教会伝道師として枝教会開拓に従事、2005年同宣教師コース修了。2007年シアトル・バイブル・カレッジ 卒、2008年10月よりシアトルにてホライズン日本人教会牧師。http://horizonjapanesechurch.org/
クリスマスのデコレーションには意味がある!
トップ・スター
クリスマスツリーのてっぺんに飾られる大きな星は、東方の三人の賢人をベツレヘムの幼子イエスとその両親の元へと導いた星を表している。
キャンディー・ケーン
赤と白のストライプの飴は、「迷える子羊(人)を導く羊飼い(イエス・キリスト)」 という意味から、羊飼いの杖の形をしている。杖を逆にしてみるとイエスの英語名「Jesus」 の頭文字J になる。
オーナメント・ボール
もともとは、アダムとイブが食べた、知恵の木の実を象徴するリンゴが飾られていたが、さまざまな色のオーナメント・ボールが飾られるようになった。
ベル
ベルは、キリストの誕生を知らせるための、喜びのベル。
イルミネーション
夜空を再現しようと、ろうそくを飾ったことが始まり。火事を避けるために電飾が使われるようになった。
靴下
あまりの貧しさから、未婚の3人娘を売春婦にしようとしていた父親の家の煙突から金貨の入った袋が投げ込まれ、靴下に入った。この金貨を投げ込んだのが、サンタクロースのモデル、聖ニコラス。
クリスマスカラー
緑:常緑樹が常に緑を絶やさないことから、「永遠の命」を表す。赤:イエス・キリストが十字架上で流した血、または「神の愛」 の象徴。白:雪の色であると共に、イエス・キリストの純潔さや清らかさを表す。金:高貴さや、キリストの降誕を知らせたベツレヘムの星を表す。