【傍題】きちかう、白桔梗
秋の七草の一つ。山野の日あたりの良い所に生えるキキョウ科の多年草の花。観賞用に庭などにも植えられる。八〜九月頃、枝状に青紫色の鐘形五裂の鮮麗な花を開く。園芸品種には、白い花もある。
では例句を見てみよう。
桔梗はそのきりっとした形と鮮やかな青色が印象的な花である。紙風船のような蕾はふっくらとしているが、しっかりと「かど」を持っている。さらにふくらんで、弾けるように咲くのが待ち遠しい。柔らかな蕾を「ふっくり」と表現し、「角」が5つあると見つけた作者の感性が素晴らしい。
川崎展宏(かわさきてんこう、本名のぶひろ/1927年1月16日~2009年11月29日)
広島県出身の俳人、国文学者。明治大学法学部教授。加藤楸邨に師事。日経俳壇、朝日俳壇選者を務めた。
(参照:合本俳句歳時記、ウィキペディア)
レニア吟社幹事 ひさを